小型タンク現像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 09:54 UTC 版)
個人レベルで一番よく行われている方法である。専用のタンクを使って現像する。プラスチック製の物とステンレス製の物がある。複数本同時に処理できる物もある。 タンク内には渦巻き状をしたリールが入っていて、そのリールにフィルムを巻き込んで現像する。一般的な現像タンクにはリールへの巻き込み方に数方式あり、プラスチックのベルトと共に巻き込んでいくベルト式、片側のフィルム端を引っ掛けていく片溝式、フィルム両端を沿わせる両溝式、などがある。また、処理時の撹拌では、容器全体を反転させるタイプと、撹拌ノブを廻しこみ液流を生じるタイプがある。リールへの巻き取りとタンクへの組み込みは暗室、又は光が入らないようにした専用の箱や袋の中で行うが、それ以降の作業は通常の室内環境で行える。 現像タンクはふたを開け閉めしないでも中の液体を出し入れするための特殊な機構や、中のリールを回して攪拌効果を起こさせるための回転軸などが備わっている。 処理中は温度管理が重要であるが、プラスチック製のタンクは保温性に優れるため初心者でも扱いやすいことが特徴である。しかしステンレス製タンクでは熱の伝わりやすさから全体を保温バットなどに漬けて温度をコントロールすることが容易なため、特殊な処方を用いたり、より緻密な処理を行うのに向いている。 モノクロフィルムの外箱の裏面には現像時間の目安が書かれている(写真は現行のコダック400TX・トライXの35ミリ判) モノクロフィルムの外箱の裏面には現像時間の目安が書かれている(写真は富士フイルム ネオパン400 PRESTOの35ミリ判) モノクロフィルムの外箱の裏面には現像時間の目安が書かれている(写真は富士フイルム ネオパン1600 Super PRESTOの35ミリ判)
※この「小型タンク現像」の解説は、「現像」の解説の一部です。
「小型タンク現像」を含む「現像」の記事については、「現像」の概要を参照ください。
- 小型タンク現像のページへのリンク