家族集団カンファレンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 06:42 UTC 版)
「修復的司法」の記事における「家族集団カンファレンス」の解説
家族集団カンファレンス (FGC) は、加害者の家族、家族の関係者、少年付添人、被害者及びその家族・支援者、警察らが加わったミーティングにおいて、加害者が責任を引き受けてその行動を変化させることに重点を置いた討議を行うものであり、コーディネーターがこの進行役を勤める。ここでは、VORPに比べ、当事者の家族やコミュニティの関与がより強く要請されることとなる。 FGCは、マオリ人の伝統を参照して1989年に創設された、ニュージーランドにおける少年司法制度に端を発する。このFGCにおいては、まず会議の参加者とプロセスが決定され、会議中、加害者とその家族が責任の取り方を検討して会議に提示し、コーディネーターは、加害者がその責任を果たすためのプランが実効的なものとなるよう手助けをする。この会議の特徴は、台本がなく、多くの関係者が参加し、予防・懲罰をも含む加害者の責任の取り方を参加者全員の同意に基づいて決定することにある。 オーストラリアの警察は、ニュージーランドのFGCを元にして独自のFGCを創設した。これは北アメリ以下においてよく知られている。オーストラリアのFGCにおいては、調整役(コーディネーター)が台本に従って会議を進行し、加害者に恥をかかせることを利用して、その行動を変えようとすることに重点が置かれる。
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