実験式・経験式の校正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:20 UTC 版)
「不確かさ (測定)」の記事における「実験式・経験式の校正」の解説
直接的に測定するのが困難な物理量の測定をする際に、他の物理量から間接的に理論式や実験式を用いて算出することはトレーサビリティ制度でも可能だが、このように理論式や実験式を用いる場合は必ず、あらかじめ式そのものを実験によって校正しておく必要がある。理論式や実験式の校正を行うために、より信頼性の高い測定器などで同じ物理量を測定する比較測定の方法などで、式と測定値とのズレを実験的に測定する必要がある。つまり、たとえ実験式を用いる場合でも、実験式の信頼性すらも実験的に更に測定し校正しなければならない。 式の校正には、簡便な方法として比例係数を補正のための補正係数として用いて、その補正係数を実験値によって決定する方法が、よく式の校正に用いられる(比例係数の大きさが 1 に近しいほど、良い式および良い測定器が用いられているとする)。なお、実験により不確かさの値を決定したり、実験に基づき式の補正係数や補正量などを決定することを、「値付け」(あたいづけ、英: determine)と言う。 測定器の校正では一般に、基準器(たとえば国家標準器や認定機関の標準器)の示す値と、校正したい測定器(DUT、device under test)の指し示す値との差である器差をもとめ、それをグラフにした校正曲線をもとめるという計算の手順があり、この一連の器差関連の手順が「値付け」の際に行われる。または慣習的に、校正に伴う器差関連の計算のことを「値付け」とも業界では呼んでいる。
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