安全感の再確認
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/25 14:24 UTC 版)
「ナラティブセラピー」の記事における「安全感の再確認」の解説
第1段階、第2段階を通じて、いっけん患者は元にいたところに戻ってくるかに見えるが、それは正しくない。正確には、ちょうど螺旋階段を登るところを真上から眺めているようなもので、円を描いて元のところに戻るかに見えながらも、じつは上下差があって他の空間へ到っているわけである。 しかしながら、生活環境としては、以前に虐待など行なわれた場所へ戻ることが多いのだから、そこで同じことが繰り返されては、この治療法の意義が根底からなくなってしまう。そのため、元の場所へ戻っても、もはや同じ外傷をくりかえし被ることはないということを確認しなければならない。これが安全感の再確認である。 第1段階では過去を封印していたがゆえに患者の関心は「現在」であった。これが、封印を解くがゆえに、第2段階では患者の関心は「過去」となる。 第3段階においては、「過去」を消化し、自分のなかに統合したうえで「それで、これからどうする」という未来の生活設計が話題になるために、患者の関心はふたたび「現在」になる。しかし明らかに、この「現在」は第1段階における「現在」とは意味も次元も違う。「螺旋階段を登る」比喩はここでもわかりやすいであろう。
※この「安全感の再確認」の解説は、「ナラティブセラピー」の解説の一部です。
「安全感の再確認」を含む「ナラティブセラピー」の記事については、「ナラティブセラピー」の概要を参照ください。
- 安全感の再確認のページへのリンク