大量の熔岩の成因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 22:34 UTC 版)
プレートテクトニクスの考え方では、大陸プレートの地殻は、シリカ分に富み密度が低く軽い花崗岩質が主体とされる。そうであるならば、大陸の地殻の部分で、密度が高く重い玄武岩の熔岩が大量に生成するとは考え難い。このため、各地の洪水玄武岩中の鉱物の調査結果などから、洪水玄武岩を形成した熔岩は、地殻の下に存在するマントルからもたらされたと考えられている。 なお、マントルが地表に露出することは極めて稀であり、洪水玄武岩の噴出は大陸の分裂など、地殻が引き裂かれて発生した亀裂などが原因だろうと考えられている。 例えば、大西洋を挟んで存在するカルー玄武岩とパラナ玄武岩については、アメリカ大陸とアフリカ大陸が分裂した際に多数発生した割れ目に沿って、時期を同じくして一気に噴出した玄武岩と考えられている。また例えば、コロンビア川台地の場合は、その活動時期が北西に存在した火山弧(日本の火山帯に相当)の活動時期と一致しており、近傍の火山活動に伴って、地殻に引張り応力がかかった結果、地殻にひび割れが生じたとされている。 大陸の分裂についてはプルームテクトニクスを参照
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