大時鐘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 07:04 UTC 版)
ビッグ・ベンは、ウェストミンスター大時計の時計台で最も大きな鐘につけられている愛称である。1856年8月6日に鋳造された初代の鐘は時計台が完成する前にすでにウェストミンスター宮殿の庭まで運ばれていたが、運用前に修復できないほどのひびが入り、代わりの鐘が再鋳造されることとなった。新しい鐘の重さは13.5t、高さ2.2m、直径2.9m。 この鐘が初めて鳴らされたのは1859年7月11日である。しかしその9月、運用開始からわずか2か月で鐘の舌によるひびが入ってしまった。その後3年間は四半時鐘(15分鐘)のうちで最低音の鐘が時鐘を鳴らした。修繕ではより軽い舌を取り付け、ひびが広がらないようにひびの縁に四角い穴を開けた。さらに新しい舌が損傷のあった箇所を叩かないよう鐘の向きは1/8回転された。これが現在の大時鐘であり、以来このひびが鐘に独特の音色を与えている。 2009年7月11日には、初めて鐘を鳴らしてから150周年を迎え、壁に150周年の文字と鐘の絵がライトアップで描かれた。
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