多重解決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:09 UTC 版)
1つの事件に対して、何通りもの解決が並立的に与えられる趣向。どんでん返しの一種。 通常は探偵の推理合戦によって異なる解決が提示され、間違っている答えを排除するパートに移行し真相が絞り込まれる。推理合戦で多重解決となった後、名探偵が登場して真の解決を提示する作品もある。「黒後家蜘蛛の会」シリーズでは議論が袋小路に陥る一歩手前で、会話を聞いていた給仕が真相を暴くという形式である。 アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』のように推理プロセスで各探偵の個性を強調する作品もある。 複数の探偵による推理合戦が基本であるが、三津田信三の『刀城言耶シリーズ』のように単独の場合もある。 どの答えも正解だったり真相か不明なまま終わる作品もある。芥川龍之介の『藪の中』も真相不明のまま終わる多重解決と見ることが出来る。
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