多様体論におけるヤコビ行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 04:21 UTC 版)
「ヤコビ行列」の記事における「多様体論におけるヤコビ行列」の解説
詳細は「接ベクトル空間」を参照 ここでは、多様体間の写像のヤコビ行列について述べる。 M, N をそれぞれ m 次元、n 次元の Ck (k ≥ 1) 多様体で、f をその間の Ck 級写像だとする。このとき、f の点 p ∈ M での微分 dfp は、点 p における M の接ベクトル空間 TpM と、点 f(p) における N の接ベクトル空間 Tf(p)N の間の線型写像となる。p のまわりの M の局所座標 {x1, …, xm} および f (p) のまわりの N の局所座標 {y 1, ..., yn} を定めると、それぞれの接ベクトル空間における基底が定まる。この基底に関する dfp の表現行列を f の p におけるヤコビ行列と呼ぶ。 写像の微分は局所座標に依存しないが、ヤコビ行列は局所座標の選び方に依存する。ただし、同じ写像の、局所座標の選び方を変えたヤコビ行列同士は互いに共役である。 この定義は、冒頭の定義の拡張となっている。M = Rm(の開集合)、N = Rn とし、それぞれに自明な局所座標を選ぶことによって、冒頭の定義と一致する。
※この「多様体論におけるヤコビ行列」の解説は、「ヤコビ行列」の解説の一部です。
「多様体論におけるヤコビ行列」を含む「ヤコビ行列」の記事については、「ヤコビ行列」の概要を参照ください。
- 多様体論におけるヤコビ行列のページへのリンク