変動負荷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:35 UTC 版)
従来の電圧フリッカの原因は需要家の変動負荷にある。負荷が周期的に変動することにより、電源から負荷に流れる電流が周期的に変動する。電源と負荷との間の電圧降下は電流に比例する。そして、電源の電圧から電圧降下を差し引いた電圧が負荷側に現れることから、電流の変動により、負荷側の電圧の変動が生ずる。 電圧フリッカを引き起こす変動負荷としては、電動機、電気溶接機、アーク炉がある。電動機は、起動時に大きな電流が流れる特性があるため、電動機の起動と停止とが頻繁に繰り返されるとき、電圧フリッカを発生させる。電気溶接機は電流の通・断を頻繁に繰り返すため、電圧フリッカを発生させる。アーク炉は、鉄くずを溶解するときの電流が不規則に動揺するため、電圧フリッカを発生させる。 電圧動揺の大きさは、電源のリアクタンス Xs と変動負荷の無効電力の変動 ΔQ との積 Xs・ΔQ に比例すると近似できる。配電用変電所から遠く離れた地域で電圧フリッカが問題となりやすいのは、配電線が長く Xs が大きいためと考えられる。
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