壁に書かれた声
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 05:30 UTC 版)
「エンジェル島収容所」の記事における「壁に書かれた声」の解説
1970年、エンジェル島の収容施設取り壊しが目前にせまったころ、一人のパークレンジャーが旧収容施設を探索中に収容者によって壁に刻まれた多数の書き込みを発見し、地元サンフランシスコのアジア系アメリカ人の団体に連絡した。このことがきっかけで抑留兵舎などの施設保存への動きが始まった。この1970年、エンジェル島はカリフォルニア歴史的建造物として登録され、エンジェルアイランド移民局財団 (AIISF) が設立される。 収容所の兵舎の壁は、中に閉じ込められた人々の声となった。2003年の調査では、200を超える詩が確認された。入国管理局の職員が「落書き」を消すために使用したパテの下にも多くの言葉が埋まっている可能性が指摘されている。1階部分には移民局時代の中国系移民による書き込みが多く、また2階部分には捕虜収容施設になってからの日本語による書き込み(62か所)や英語による書き込み(89か所)も確認されている。これは、後に収容された日本人捕虜が、中国系移民の残した漢文の書き込みに触発され、自分達も言葉を残したものと考えられている。
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