堀葦男とは?

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堀葦男

堀葦男の俳句

ある日全課員白い耳栓こちら向きに
がくんと前肢大定型の死へ折る牛
さくら浮く夜空しずかに背がはがれる
すべてが去りすべてが在り浮桟橋の動揺
ふらりと開いた工事場の木戸出て来た死者
やさし友の背煙突つつみ切る白煙
わが城あり緑を窓に工場崩れ
傾き立つ水蝕の岩過剰に耐え
全部途中の眼と手足轢死者のほかは
吹かれて軽い体重可動橋黙る
唖者が飼う鳩白に黒乗り言葉見える
埴輪の世より鹿は瀬越の空好む
塔駈け昇る燈よ刺せ微熱いろの空
夜空に許され橋塔の灯を胸に咲かす
山の長さに寝る友空の怖い青さ
悩む眉間たち太陽と繰綿機の狭撃
愛の球体夜の園深くかがやく樹
挨拶するにはまぶしい速度見えぬ凶器
施工帆布の諸羽搏つビル眼鏡青め
暮れて灯の入る時計壮重な母は家に
曇天空砲方向喪失のレミコンへ
曳かれる浚渫船喘ぎ漲るものを宥め
杭でなく火の弦となりささくれよう
林檎よろける湖船の薄べり不安な職階
水流を割く指岩石の悲哀しみて
沖へ急ぐ花束はたらく岸を残し
河の重圧坐れる場所は踏み固まり
沼いちめん木片乾わき拡がる慰藉
海へ散る課員稜線の松のように
海を欲る輸送車こぼれつぐ棉花
海堡のこだま捨て来しものと蘇える
湖面標旗の個のはばたきへ折詰空く
石斧あり幾夕焼の柄の細り
砂生きて躍るパンの前担きゆけば
空間同型肩を抱こうとしてやめる
箱のような俺中流で回転する
縄より窶れて竜巻あそぶ砂礫の涯
背負うかに雑誌一冊合歓の岸辺
脛の革具の集団の音滅びの音
若葉あらしに血をしごかれて広場めざす
街空に滅裂の旗われら会う
起きていた鏡ぼく真つ黒に存在して
遠く飛んだ種子の不逞さ焦げ向日葵
酔うて幹押す青年旋盤大の枯葉
銅婚なりレタスで濡らす夜行の胸
鋪装陰微に誰も経過を識らぬ陥没
陽の射さぬ純白の椅子むごい微笑
青空から汚染受ける酒臭の胸
顔にゆるく煙纒く人蔘すべる食事
顔の激流暗緑となり遅れる者ら
 

堀葦男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/05/03 13:08 UTC 版)

堀 葦男(ほり あしお、1916年 - 1993年)は、俳人東京都生。東京大学経済学部卒。大阪商船勤務、のち社団法人日本綿花協会専務理事。俳句は岡本圭岳、伊藤消雪、下村槐太に師事。1953年、同じ槐太門の林田紀音夫らとともに「十七音」を創刊。関西の前衛俳句運動の推進者として金子兜太と並び称された。兜太の「海程」創刊に参加、同人会長を務める。俳誌では「火星」顧問も務めた。1962年、第10回現代俳句協会賞受賞。句集に『火づくり』『機械』『山姿水情』『朝空』『過客』など、評論集に『俳句二十章』がある。現代俳句協会全国幹事、同関西地区会議副議長、大阪俳人クラブ副会長、読売俳壇選者などを歴任。1993年没、76歳。




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