園長刺殺の反響と入所者の感想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 21:38 UTC 版)
「周防正季」の記事における「園長刺殺の反響と入所者の感想」の解説
光田健輔は「小鹿島更生園長周防博士の逝去を悼む」の中で「周防を愛の精神をもつ救らい者」とし、「更生園は世界一といっても溢美の言葉ではない。これが皆周防園長の血と汗の結晶である。伊藤公は朝鮮人のためによく計られたが、終に「ハルピン」駅頭無知の凶漢安重根のために倒れた。周防園長も朝鮮の同胞を処せしめる為に渾身の努力を惜しまなかったが終に園長の愛の精神を汲むことができなかった一凶漢の為に一命を落とした。誠に惜しみても惜みても余あることである。」と記した。これらの記述から滝尾英二は、周防を伊藤博文と並ぶ朝鮮人への理解者・功労者とする一方で、周防を刺殺した朝鮮人患者を「凶暴な不良の徒」として伊藤を刺殺した安重根と対比させていると指摘している。 TBSのインタビュー(1997年12月、筑紫哲也 NEWS23)を滝尾英二が記録している。 周防正季は日本の海軍大将クラスの人でした。歴代の院長たちの中でも最も政治力がある人だったと思います。第一に4、5年分の食料を備蓄したこと。次に農機具などをしっかり揃えたこと。1941年になって、200組の人が出て行ったのです。皆、断種手術をしていました。(監禁室で人々が死んだ話がある)私は41年に断種手術を受けたんです。もし私は神を信じていなかったら、自殺していたかもしれません。
※この「園長刺殺の反響と入所者の感想」の解説は、「周防正季」の解説の一部です。
「園長刺殺の反響と入所者の感想」を含む「周防正季」の記事については、「周防正季」の概要を参照ください。
- 園長刺殺の反響と入所者の感想のページへのリンク