国鉄ホキ5200形貨車 (2代)とは? わかりやすく解説

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国鉄ホキ5200形貨車 (2代)

(国鉄ホキ1800形貨車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 22:01 UTC 版)

国鉄ホキ5200形貨車 (2代)
ホキ5200形ホキ5200
1988年1月1日斗賀野駅
基本情報
車種 ホッパ車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 土佐石灰工業
旧形式名 ホキ1800形
改造年 1963年(昭和38年)*
改造数 20両
消滅 1992年(平成4年)
常備駅 斗賀野駅
主要諸元
車体色 +黄1号の帯
専用種別 鉱石石灰石
化成品分類番号 なし
軌間 1,067 mm
全長 9,000 mm
全幅 2,590 mm
全高 3,220 mm
ホッパ材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 30 t
実容積 20.0 m3
自重 15.0 t - 16.0 t
換算両数 積車 4.5
換算両数 空車 1.4
台車 日立C-1台車→TR41D
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 5,100 mm
最高速度 65 km/h → 55 km/h
備考 *称号規程変更年
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国鉄ホキ5200形貨車(こくてつホキ5200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍したホッパ車である。

本形式落成前に同様の任務に従事していたセム3700形についても本項目で解説する。

概要

本形式は、鉱石石灰石輸送用30 t 積の私有貨車である。

1958年(昭和33年)から1961年(昭和36年)にかけて、日立製作所ホキ1800形として20両(ホキ1800 - ホキ1819)が製作された。ホキ1800形は、1963年(昭和38年)7月26日の称号規程変更によりホキ5200形に改められた。ホキ5200形としては2代目にあたる。ホキ5200形(初代)は、同日ホキ5600形へ変更になった。所有者は土佐石灰工業の1社のみであり、斗賀野駅を常備駅として運用した。

ホキ5205、ホキ5206の2車は、車掌室のように見える操作室を備えていた。操作室では、編成全車の底扉の開閉を行うためのエアーシリンダーの操作を行う部屋であった。操作室付きではあるがホッパ自体のサイズは他車と同一である。

車体塗色はで、1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正では高速化不適格車とされて最高速度55km/hの指定車となり、識別のため記号に「ロ」が追加され「ホキ」となり黄色(黄1号)の帯を巻いている。

荷役方式はホッパ上部よりの上入れ、底扉による下出しであった。

全長は9,000 mm、全幅は2,590 mm、全高は3,220 mm、台車中心間距離は5,100 mm、実容積は20.0 m3換算両数は積車4.5、空車1.4である。落成時の台車は、日立C-1台車であったが後にベッテンドルフ式のTR41Dに変更した。

1992年平成4年)10月に土佐石灰工業の貨車輸送廃止によって、最後まで在籍した17両(ホキ5200 - ホキ5202、ホキ5204 - ホキ5214、ホキ5216 - ホキ5218)が廃車になり形式消滅した。

ホキ5200形ホキ5205、1988年1月1日斗賀野駅
操作室付車

年度別製造数

各年度による製造会社と両数は次のとおりである。

  • 昭和33年度 - 10両
    • 日立製作所 10両 土佐石灰工業(ホキ1800 - ホキ1809→ホキ5200 - ホキ5209)
  • 昭和36年度 - 10両
    • 日立製作所 10両 土佐石灰工業(ホキ1810 - ホキ1819→ホキ5210 - ホキ5219)

セム3700形

国鉄セム3700形貨車
基本情報
車種 石炭車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
製造所 汽車製造
製造年 1943年(昭和18年)
製造数 12両
消滅 1963年(昭和38年)
常備駅 斗賀野駅→船尾駅
主要諸元
車体色
専用種別 石灰石
軌間 1,067 mm
全長 6,800 mm
全幅 2,359 mm
全高 2,618 mm
ホッパ材質 普通鋼(一般構造用圧延鋼材)
荷重 15 t
実容積 10.6 m3
自重 7.5 t
換算両数 積車 2.2
換算両数 空車 0.8
走り装置 シュー式
車輪径 860 mm
軸距 3,500 mm
最高速度 65 km/h
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1943年(昭和18年)2月下旬に12両(セム3700 - セム3711)が汽車製造にて土佐石灰工業所有車として製造された。

当時の車両規定では私有石炭車、私有ホッパー車(そもそもホッパー車なる車種が存在しなかった)が鉄道省より認められていないため、国鉄線路上を運用することは不可能であった。このため全車を鉄道省に無償譲渡した。この際形式名セム3700形が与えられた。

専属貨車として斗賀野駅を常備駅とし、当駅 - 多ノ郷駅間にて運用された。また専属車掌車としてセムフ1000形4両(セムフ1010、セムフ1078、セムフ1088、セムフ1103)が充当された。

その後車両規定が改訂され私有ホッパー車が認められ、1958年(昭和33年)にホキ1800形が製作された。同形式落成後、本形式は九州(船尾駅)へ移動になったが、戦争中の酷使により疲弊しきっており、また少数車であったため保守に手間がかかり、1963年(昭和38年)8月12日に全車が一斉に廃車となり、同時に形式消滅となった。

参考文献

  • 鉄道公報
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
  • 吉岡心平『RM LIBRARY 152 無蓋ホッパ車のすべて(下)』(ネコ・パブリッシング、2012年)ISBN 978-4-7770-5323-0

関連項目




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