国会汚物投擲事件とは? わかりやすく解説

国会汚物投擲事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 15:26 UTC 版)

当時、国会議事堂として使用されていた旧・京城府民館。現・ソウル市議会庁舎。

国会汚物投擲事件(こっかいおぶつとうてきじけん、: 국회 오물투척사건)は、1966年9月22日に韓国肥料株式会社のサッカリン密輸事件について国会で質問していた金斗漢韓国独立党)が、国務委員(日本の国務大臣に相当)に向かって、予め用意していた人糞を投擲した事件。

概要

1966年、三星財閥系列の韓国肥料株式会社が、尿素肥料工場の試運転に必要な補助資材と偽ってオルトトルエンスルホンアミドを日本から密輸し、それを原料とした人工甘味料サッカリンを市中に販売していたことが京郷新聞に報道され、政界と言論界を震撼させた。

密輸事件そのものは5月に発生し、6月に罰金刑が科されたことで、刑事上の処分については一区切りがついた。

しかし、当時の大統領朴正煕が密輸を「五大社会悪」としていたこと、そして三星財閥系報道機関(中央日報東洋放送)とライバル関係にある他の報道機関がこぞってこの事件を書きたてたことで、注目を浴びるようになった。

そして、密輸事件に関する対政府質問で金斗漢議員は質問の途上、国会議事堂においてあらかじめ準備して来たアルミ缶に詰めた汚物桶を開いて、国務委員席(大臣席)に座っていた丁一権(チョン・イルグォン、정일권)国務総理 ら数人の閣僚たちに向けて人糞を投げて糾弾し、与党共和党の国務総理をはじめとする首脳陣全員が内閣総辞職するという野党派議員としては前代未聞の怪挙を成すというクライマックスを迎えた。

この人糞投擲により金斗漢は逮捕され、西大門刑務所に収監され1966年に国会議員を辞職した。そして三星財閥の総帥・李秉喆も責任をとり、韓国肥料の株式を政府に献上して経営から身を退くことになった。

関連項目


国会汚物投擲事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 09:47 UTC 版)

金斗漢」の記事における「国会汚物投擲事件」の解説

国会で現職国務総理らが関与したと言われるサッカリン密輸事件議論紛糾した際には、国会議事堂において丁一権(チョン・イルグォン)国務総理らにアルミ缶詰めた糞尿投げつける前代未聞の国会汚物投擲事件を起こした結果として与党共和党国務総理はじめとする首脳陣全員内閣総辞職したが、この事件により1966年国会議員辞職逮捕され、再び西大門刑務所収監その後持病高血圧により病気釈放釈放後、朴正煕大統領と金斗漢は面会し金斗漢政治かかわらないことを条件ソウル市長面倒を見るよう指示異例の特別待遇をした。しかし事業には失敗し安宿転々としていたという。 1972年11月19日に突然倒れ意識不明となり、11月21日午前9時5分に死亡した55歳死去死因高血圧とされるが、暗殺説がある。

※この「国会汚物投擲事件」の解説は、「金斗漢」の解説の一部です。
「国会汚物投擲事件」を含む「金斗漢」の記事については、「金斗漢」の概要を参照ください。

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