回転木馬 (ミュージカル)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/27 09:02 UTC 版)
| 
       | 
     
       
       この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 (2022年3月)
        | 
    
   『回転木馬』(かいてんもくば、Carousel )は、1945年に、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世によって書かれたブロードウェイ・ミュージカルである。
概要
原作はモルナール・フェレンツの劇曲『リリオム』。1956年には、20世紀フォックスによって映画化された。初演はトニー賞の創設前であったため、この賞とは縁が無かったが、1993年リバイバル上演され、翌1994年のトニー賞では、最優秀リバイバルミュージカル賞など5つの部門で賞を得た。
日本には1969年に宝塚歌劇団雪組により紹介される。1984年に星組が宝塚バウホールで再演。1995年には東宝製作でリバイバル版が帝国劇場他にて上演された。この作品では、男女のバレエダンサーが必要となるが、この日本での公演では李波などトップダンサーがキャスティングされ話題となった。
2009年3月には東京の天王洲銀河劇場にて上演され、メインキャストに笹本玲奈・浦井健治ほか。ダンサーには西島千博・中川賢・三木雄馬がキャスティングされている。
2011年3月には富山のオーバード・ホールにて上演。メインキャストに上野聖太・中村桃花ほか。
2006年頃にはヒュー・ジャックマンによる映画リメイクのニュースがあったが、2011年現在クランクインしていない。
サッカーファンの愛唱歌「人生ひとりではない」
この作品中で歌われる「人生ひとりではない」(You'll Never Walk Alone)は、1963年10月にジェリー&ザ・ペースメイカーズによって全英チャートの1位を獲得。そこからリヴァプールFCサポーターの愛唱歌として親しまれるようになり(異説あり) 、やがては世界で多くのフットボール・フリークの愛唱歌となっていった。日本でもFC東京のサポーターズ・ソングとなっている。
主なミュージカルナンバー
- もしもあなたを愛したら (If I Loved You)
 - 六月は一斉に花開く(June Is Bustin' Out All Over)
 - ミスター・スノー (Mister Snow)
 - 人生はひとりではない (You'll never walk alone)
 
あらすじ
メイン州の漁村。回転木馬の呼び込みを生業とする男ビリーは、客として来ていた女工ジュリーを口説き、恋仲となる。二人はやがて結婚するが、客(ジュリー)に手を出したとしてビリーは回転木馬を解雇され、生活の苦しさに苛立つビリーはジュリーに度々手を上げていた。
やがてジュリーが子供を孕み、父親になる日が近づくのを意識したビリーは、焦りのあまり大金の盗みを企てる。しかしあえなく失敗、逃亡する際にビリーは事故死してしまった。粗暴だったが愛していた夫を失い、悲嘆にくれるジュリー。
しばらく経ち、天界で暮らしていたビリーは、自分の子供が苦難に陥っていると聞きつけ、星守に許可を得て1日だけ地上に戻ってきた。
ビリーの子供-娘のルイーズは、父親が泥棒だったという汚名から、友人らから白い目で見られていた。ビリーはルイーズの前に姿を現し、天界の星のかけらを渡して励まそうとするが、警戒するルイーズに苛立ち、彼女をぶってしまった。
ビリーにとっては悔いの残る父娘の対面となったが、ルイーズは見知らぬ人にぶたれたのに全然痛くない事を不思議に思う。それを母親のジュリーに尋ねると、ジュリーは亡き夫を思い描きつつ、そういう事もあるのだ、と諭すのだった。
地元の学校の卒業式、いがみあっていた友人と和解するルイーズと、それを笑顔で見守るジュリーを見届けて、ビリーは天界に還っていった。
映画
| 回転木馬 | |
|---|---|
| Carousel | |
| 監督 | ヘンリー・キング | 
| 脚本 | ベンジャミン・F・グレイザー | 
| 原作 | フェレンツ・モルナール | 
| 製作 | ヘンリー・キング | 
| 音楽 |  リチャード・ロジャース アルフレッド・ニューマン  | 
    
| 撮影 | チャールズ・クラーク | 
| 編集 | ウィリアム・レイノルズ | 
| 配給 | 20世紀フォックス | 
| 公開 |   | 
    
| 上映時間 | 128分 | 
| 製作国 |   | 
    
| 言語 | 英語 | 
| 製作費 | 330万ドル[1] | 
| 興行収入 |   | 
    
1956年に映画化。監督はヘンリー・キング。ゴードン・マクレーとシャーリー・ジョーンズは『オクラホマ!』に続いての共演である。
キャスト
※括弧内は日本語吹替(テレビ版・初放送1970年1月3日『土曜映画劇場』)
- ビリー:ゴードン・マクレー(広川太一郎)
 - ジュリー: シャーリー・ジョーンズ(鈴木弘子)
 - ジガー:キャメロン・ミッチェル(細井重之)
 - キャリー:バーバラ・リュイック(松島みのり)
 - ネティ:クララメイ・ターナー(高橋和枝)
 - エノック:ロバート・ラウンズヴィル
 - セルドン:ジーン・ロックハート
 - ルイーズ:スーザン・ラッキー
 - バスコム:ジョン・デナー
 
スタッフ
- 監督・製作:ヘンリー・キング
 - 脚本:ベンジャミン・F・グレイザー
 - 脚色:ヘンリー・エフロン、フィービー・エフロン
 - 撮影:チャールズ・クラーク
 - 編集:ウィリアム・レイノルズ
 - 音楽:リチャード・ロジャース、アルフレッド・ニューマン
 
宝塚歌劇団の公演
脚本はオスカー・ハマースタインII[3] [4] [5]。
雪組
宝塚大劇場公演
「リリオム[3]」より。
公演期間は1969年5月31日から7月3日まで[3]。新人公演は6月21日[6]。
新人公演の主な出演者は汀夏子[6]、摩耶明美[6]、楠かおり[6]、七津あけみ[6]、志都美咲[6]、玉梓真紀[6]。
スタッフ
- 音楽:リチャード・ロジャース[3]
 - 翻訳:倉橋健[3]
 - 演出・振付:エドワード・ロール[3]
 - 演出補:川井秀幸[3]
 - 編曲[3]:入江薫、吉崎憲治
 - 音楽指揮・歌唱指導:橋本和明[3]
 - 振付補:鈴木武[3]
 - 装置:石浜日出雄[6]
 - 衣装:静間潮太郎[6]
 - ヘアー・デザイン:畠山順吉[6]
 - 照明:今井直次[6]
 - 小道具:生島道正[6]
 - 効果:村上茂[6]
 - 演出助手:太田哲則[6]
 - 製作:野田浜之助[6]
 
主な配役(本公演)
- マリン夫人、ドクセルトン:大路三千緒[3]
 - ビリー:真帆志ぶき[3][7]
 - ジュリー:大原ますみ[3][7]
 - アーミニー:三鷹恵子[3]
 - バスコム:岸香織[3]
 - イノック:牧美佐緒[3]
 - ジューンボーイ:亜矢ゆたか[3]
 - ジガー:風さやか[3]
 - キャリー:新三矢子[3]
 - イノック・ジュニア:汀夏子[8]
 - ネティ:高宮沙千[6]
 - ルイズ:摩耶明美[6]
 - 星の番人:曽我桂子[6]
 - 天国の友:曼珠はるか[6]
 
主な配役(新人公演)
東京宝塚劇場公演
演出はエドワード・ロール[4]。
公演期間は1969年8月2日から9月3日まで[4]。新人公演は8月14日[9]と8月20日[9]。
主な配役(本公演)
主な配役(新人公演)
星組
公演期間は1984年9月1日から9月15日まで[5]。
スタッフ
- 音楽:リチャード・ロジャース[5]
 - 作詞:オスカー・ハマースタインII[5]
 - 翻訳:倉橋健[5]
 - 脚色・演出:三木章雄[5]
 - 音楽指揮:寺田瀧雄[5]
 - 音楽助手:吉田優子[5]
 - 振付:朱里みさを[5]
 - 衣装:任田幾英[5]
 - 装置:大橋泰弘[5]
 - 照明:今井直次[5]
 - 演出助手:中村暁[5]
 - 製作:久国高[5]
 - 製作協力:東宝音楽出版[5]
 
主な配役
- ビリー:山城はるか[5]
 - ジュリー:湖条れいか[5]
 - ジガー:日向薫[5]
 - キャリー:ありす未来[5]
 - イノック:あづみれいか[5]
 - ネティ:花愛望都
 - ルイーズ:綾瀬るり[5]
 - イノック・ジュニア:燁明[5]
 - 星の番人:萬あきら[5]
 
脚注
- ^ Solomon, Aubrey. Twentieth Century Fox: A Corporate and Financial History (The Scarecrow Filmmakers Series). Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1989. ISBN 978-0-8108-4244-1. p250
 - ^ 'The Top Box-Office Hits of 1956', Variety Weekly, January 2, 1957
 - ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』p.79(宝塚歌劇団)
 - ^ a b c 『宝塚歌劇90年史 すみれの花歳月を重ねて』p.280(宝塚歌劇団)
 - ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 『夢を描いて 華やかに 宝塚歌劇80年史』p.308(宝塚歌劇団)
 - ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』p.80(宝塚歌劇団)
 - ^ a b c d e f g h 『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(舞台編)』p.292(阪急コミュニケーションズ)
 - ^ 『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』pp.79-80(宝塚歌劇団)
 - ^ a b 『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』p.82(宝塚歌劇団)
 
参考文献
- 『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』(宝塚歌劇団)
 - 『夢を描いて 華やかに 宝塚歌劇80年史』(宝塚歌劇団)
 - 『宝塚歌劇90年史 すみれの花歳月を重ねて』(宝塚歌劇団)
 - 『宝塚歌劇年100年史 虹の橋 渡りつづけて(舞台編)』(阪急コミュニケーションズ)
 
外部リンク
「回転木馬 (ミュージカル)」の例文・使い方・用例・文例
- 回転木馬_(ミュージカル)のページへのリンク
 
 