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呉用威

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/31 22:47 UTC 版)

呉用威
『維新政府之現況』(1939年)
プロフィール
出生: 1873年(同治12年)3月11日[1][注 1]
死去: 1941年(民国30年)2月18日[2][注 2]
出身地: 浙江省杭県 [3][4][5]
職業: 官僚
各種表記
繁体字 吳用威
簡体字 吴用威
拼音 Wú Yòngwēi
ラテン字 Wu Yung-wei
和名表記: ご ようい
発音転記: ウー・ヨンウェイ
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呉 用威(ご ようい、1873年〈同治12年〉3月11日 – 1941年〈民国30年〉2月18日)は、清末・中華民国の官僚。字は董卿[1][4][5]梁鴻志側近の部下であり、中華民国維新政府や南京国民政府(汪兆銘政権)で要職に就いた。

事績

清朝の挙人。南京発審局員、安徽蕪湖屯墾局文案、善後財政局文案を歴任。1909年宣統元年)、江蘇省興化県知事代理となる。母の喪のためいったん辞職・帰郷するが、まもなく復帰して財政局文案、津浦鉄道局総文案を歴任した[4]

中華民国成立後の1912年民国元年)9月1日、北京政府財政部秘書となる。翌年の中国銀行董事、西岸榷運局局長を経て、1916年(民国5年)2月11日に財政部中大夫の位を授与された。同年中に鄂岸榷運局局長署理、財政部河東塩運使に就任している。1919年(民国8年)2月、福建塩運使となり、その後も塩務署運銷庁庁長、財政部参事、塩務署参事、塩務署庁長を歴任している。蔣介石国民政府でも、1936年(民国25年)3月21日に鉄道部秘書として任命された[6]

梁鴻志が華中での親日政権樹立工作に取り組み始めると、呉用威もこれに参与した。中華民国維新政府創設後の1938年(民国27年)4月3日、呉は行政院(院長署理:梁鴻志)秘書長署理に任命された[7]1940年(民国29年)3月30日、維新政府が南京国民政府(汪兆銘政権)に合流した後の4月5日、呉は監察院(院長:梁鴻志)秘書長に任命された[8]。7月11日には監察院監察使も兼任している[9]

1941年(民国30年)2月18日、呉用威は在職のまま死去した。享年69(満67歳)[2]

注釈

  1. ^ 満蒙資料協会編(1942)、603頁は、「同治12年2月」としており、これが旧暦であれば一致する。外務省情報部編(1928)、721頁は、昭和3(1928)年現在で「年齢五十八歳」としている。この場合、満年齢ならば「1870年生」、数え年ならば「1871年生」となる。
  2. ^ 劉ほか編(1995)、1052頁は、同年「3月17日死去」としている。

出典

  1. ^ a b 藤田編(1986)、85頁。
  2. ^ a b 藤田編(1986)、85頁(原典:『南京新報』1941年2月20日、1941年4月10日)。
  3. ^ 満蒙資料協会編(1942)、603頁。
  4. ^ a b c 外務省情報部編(1928)、721頁。
  5. ^ a b 劉ほか編(1995)、1297頁。
  6. ^ 中華民国政府官職資料庫「姓名:吳用威」
  7. ^ 維新政府令、民国27年4月3日(『政府公報』第2号、民国27年4月18日、維新政府行政院印鋳局、命令1頁)。
  8. ^ 国民政府令、民国29年4月5日(『国民政府公報』(南京)第4号、民国29年4月8日、国民政府文官処印鋳局、1頁)。
  9. ^ 劉ほか編(1995)、1052頁。

参考文献

  • 満蒙資料協会編『中国紳士録 第2版』満蒙資料協会、1942年。 
  • 外務省情報局編『現代支那人名鑑 改訂』外務省情報局、1928年。 
  • 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1 
  • 藤田正典編『現代中国人物別称総覧』汲古書院、1986年。 ISBN 9784762910463 



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