同位体比測定による気候解明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 07:41 UTC 版)
「酸素の同位体」の記事における「同位体比測定による気候解明」の解説
地球の大気における酸素原子の安定同位体の存在比は、16Oが99.759%、17Oが0.037%、18Oが0.204%である。しかし、水分子はわずかに軽い方の酸素同位体を多く含む傾向がある。そのため、地球上の淡水、極氷の18Oを含む水分子の存在比は0.1981%であり、大気中の18O存在比や、海水での18Oの存在比(0.1995%)よりもわずかに低い。 これは、18O原子を含む水の方が16O原子を含む水分子よりもわずかに凍りやすく、また、水が赤道付近で蒸発して極周辺へと大気輸送される際に、レイリー分別効果の影響も受けるためである。 そのため、南極や北極などで堆積している過去の氷の酸素原子の同位体比には、当時の気候が反映されており、その測定により過去の気候変動を解析することができる。(海洋酸素同位体ステージ参照)
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