台本をめぐるハイドンと男爵との確執
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「四季 (ハイドン)」の記事における「台本をめぐるハイドンと男爵との確執」の解説
スヴィーテン男爵の台本は必ずしも上出来とは言い難く、台本に作曲するにあたって男爵とハイドンとの間にいくつかの確執が生じていることが判明している。第4曲のシモンのアリアは、ハイドンの交響曲第94番『驚愕』の第2楽章(アンダンテ)のメロディを使用しているが、男爵は批判し、メロディを当時流行したオペラのアリアに置き換えようとして、2、3曲程のオペラの題名を挙げた。この要求に対しハイドンは断固として拒否し、「私は絶対に変えるつもりはありません! このアンダンテは今挙げたオペラのどの歌にも劣らず、よく知られている。そしてこのシーンに相応しいではありませんか!」と言い放った。男爵はこの返事に腹を立て、ハイドンを訪問しようとしなかったと伝えられている。 この他にも、詩的でない台本についてハイドンはひどく不平を言ったり、男爵がいたるところで擬音的な描写をするように勧めたことなど決裂の危機もあったが、辛うじて回避され、『四季』の完成まで協力し合うことになったのであった。
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