古典的、簡易な吊橋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 16:20 UTC 版)
古典的な吊橋としては、徳島県西祖谷山村(市町村合併により2006年3月から三好市)にある祖谷のかずら橋がある。植物のつるで両岸から本体を支える構造で原始的な斜張橋と言える。現在のかずら橋は安全のため鋼のワイヤーで補強されているものの本来はその名の通り植物のしらくちかずら(サルナシ)のみが用いられる。桁部分もかずらで丸太、割木を繋いだだけのはしご状で人専用である。 簡易なものは登山道などで見られ、多くは人専用である。主塔が無く岩盤からケーブルを架設したり、ハンガーロープがなく直接本体を支えたりするものなどもあり、桁も板を繋いだだけの簡易なもののことがある。こういったものは吊床板橋と呼ばれる。揺れを抑えるため横、あるいは下方からもケーブルで補強している場合もある。 現代においても、観光客向けにあえて古風な吊橋が架けられることがある。 日本において、かつては釣橋の語が使われていたが、1870年にトーマス・ウォートルスの設計とされる「山里の吊橋」が皇居内道灌堀に架設されて以降、西欧からの近代的な技術の影響を受けたものに対しては吊橋の表記が用いられている。
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