古典物理学との相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/18 22:09 UTC 版)
古典物理学的には、質量 m の粒子の運動エネルギーは熱エネルギー k Tと同じオーダーである。 E k i n = 1 2 ⋅ p 2 m ≈ k ⋅ T {\displaystyle E_{\mathrm {kin} }={\frac {1}{2}}\cdot {\frac {p^{2}}{m}}\approx k\cdot T} ここで 運動量 p = mv速度 v ボルツマン定数 k 絶対温度 T とする。上式から、運動量は以下の式で近似される。 ⇒ p ≃ m ⋅ k ⋅ T {\displaystyle \Rightarrow p\simeq {\sqrt {m\cdot k\cdot T}}} ⇒ λ = h / p ≃ h m ⋅ k ⋅ T {\displaystyle \Rightarrow \lambda =h/p\simeq {\frac {h}{\sqrt {m\cdot k\cdot T}}}} ここで h はプランク定数である。 したがって、T が低いときおよび粒子の質量 m が小さいときに量子効果は顕著にあらわれる。 古典力学に従えば、 T = 0 近傍では運動エネルギーはなくなり、粒子はポテンシャルエネルギーの最低点で静止するため、結晶構造が生じて全ての物質は結晶化、すなわち凝固しなければならない。しかし、量子液体では零点エネルギーが大きいために系が固体相への固相への転移ができなくなっている。
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