双子のパラドックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/05 17:37 UTC 版)
物理学において、双子のパラドックスは特殊相対性理論における思考実験であり、一卵性双生児の片方が高速ロケットで宇宙を旅し、帰還すると地球に残った双子の方が年を取っている事に気づくと言うものである。この結果は不可解に思える。なぜなら、双子はそれぞれもう一方が動いているのを見ているため、時間の遅れと相対性原理の誤った[1][2]そして素朴な[3][4]適用の結果として、逆説的にも、それぞれがもう一方が年を取っていないと気づくはずである。しかし、このシナリオは特殊相対性理論の標準的な枠組みの中で解決出来る。つまり、旅する双子の軌道には、往路と復路の2つの異なる慣性系が関与している。[5]別の見方としては、旅する双子は加速を受けていると認識し、それによって双子を非慣性観測者にすると言うものである。どちらの見方でも、双子の時空経路に対称性はない。したがって、双子のパラドックスは、論理的矛盾と言う意味でのパラドックスではない。双子のパラドックスの解決については、いまだ議論が続いている。[6]
- 1 双子のパラドックスとは
- 2 双子のパラドックスの概要
双子のパラドックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:49 UTC 版)
「特殊相対性理論」の記事における「双子のパラドックス」の解説
詳細は「双子のパラドックス」を参照 では次の状況はどうだろうか。やはり一組の双子がいて、弟は慣性運動している。一方、兄はロケットに乗って遠方まで行き、その後ロケットで弟のもとに帰ってきたとする。前述のように弟からみれば兄の時計は遅れるはずで、兄の時計からみれば弟の時計は遅れるはずなので、ふたりが再会したときに矛盾が生じるはずである。 結論からいえば、特殊相対性理論から示されるのは、ロケットに乗った兄より慣性運動していた弟の方が再会時に時計が進んでいるという事である。すなわち再会時に兄が弟よりも若い。 なぜならミンコフスキー空間上で、兄がロケットで飛び立ったときの世界点を x→ とし、兄が再び弟に再会したときの世界点を y→ とすると、x→ と y→ を結ぶ世界線のうち最も固有時間が長くなるのは慣性運動する世界線であることをすでに示したからである。従って慣性運動していた弟はロケットに乗った兄より多くの固有時間を費やした事になるのである。 では逆に弟のほうが兄より若くなったとする主張のどこが間違っていたのかというと、我々が時間の縮みの公式を導いたとき、慣性系である事を仮定していたのであるが、兄の座標系はロケットが行きと帰りで向きを変える際加速度運動しているので慣性系ではない。従って兄の座標系に対して単純に時間の縮みの公式を適応したのが間違いだったのである。
※この「双子のパラドックス」の解説は、「特殊相対性理論」の解説の一部です。
「双子のパラドックス」を含む「特殊相対性理論」の記事については、「特殊相対性理論」の概要を参照ください。
双子のパラドックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 15:57 UTC 版)
双子の片方が光速に近い速度で宇宙を旅行してから地球に帰ってきたときに、彼は地球に残してきた兄弟よりも若くなっているか年をとっているか(ウラシマ効果)。
※この「双子のパラドックス」の解説は、「パラドックス」の解説の一部です。
「双子のパラドックス」を含む「パラドックス」の記事については、「パラドックス」の概要を参照ください。
双子のパラドックスと同じ種類の言葉
- 双子のパラドックスのページへのリンク