原子爆弾の起爆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 04:00 UTC 版)
原子爆弾は原子核分裂の連鎖反応を制御すること無く暴走させ、生じるエネルギーを一気に解放する。実用化されている原子爆弾は、臨界量以下の核分裂物質を、火薬の爆発力を用いて臨界量を超過させることで起爆される。 いわゆる広島型原子爆弾 (Mk.1) の起爆方法はガンバレル型(砲身型)と称し、タンパーと呼ばれる鋼鉄製のパイプの一端にウラン235の塊を置き、もう一方の端に置いたウラン235塊を火薬の力で吹き飛ばし、互いにぶつけて一塊として臨界量を超過させることで起爆させる。 また長崎型原子爆弾 (Mk.3) の起爆方法はインプロージョン型(爆縮型)と呼ばれ、空洞を持つ球状、またはスポンジ状のプルトニウム239塊の周囲に配置された球状の爆薬から発生した球状の圧縮波がプルトニウム塊を押し潰し、内部の圧力を一気に上昇させて臨界量を超過させることで起爆させる。
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