原因・発生メカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 19:43 UTC 版)
「多発性骨髄腫」の記事における「原因・発生メカニズム」の解説
多発性骨髄腫は胚中心で発生すると考えられている。胚中心は免疫グロブリンの体細胞超変異およびクラススイッチが起きる場所であり(詳細は抗体#免疫グロブリンの多様性参照)、変異が起こりやすい。 多発性骨髄腫の発症の初期段階としては、14番染色体長腕(14q)を含む染色体転座と高2倍体が知られている。染色体転座は患者全体の約40%、高2倍体は約50%、両方発生しているのが約10%だという。14qには免疫グロブリンH鎖(英語版)(IgH)遺伝子があり、転座によってIgHエンハンサーの近くに移動したがん原遺伝子が恒常的に過剰発現して腫瘍化すると考えられている。高2倍体では、奇数番染色体(3,5,7,9,11,15,19,21)のトリソミーが確認されている。トリソミーが腫瘍化を引き起こすメカニズムとして、クロモスリプシス(染色体破砕)が関与している可能性が示唆されている。
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