南樺鉄道とは? わかりやすく解説

南樺鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/16 23:41 UTC 版)

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南樺鉄道(なんかてつどう)とは、かつて樺太南部の、樺太大泊郡千歳村にあった鉄道省樺太東線新場駅から留多加郡留多加町留多加駅の間を結んでいた私鉄である。

概要

王子製紙の子会社。自動車業(125.8km)を兼営しており自動車収入が多かった[1]。王子製紙の所有する森林地帯は留多加川上流にあり原木は流送されて、河口からはポンポン船により大泊工場まで搬送していた。その輸送を鉄道輸送にするべく南樺鉄道が建設された。当初は大泊工場への輸送が目的であったが、後に旅客小荷物並びに一般貨物輸送も開始した。

路線データ

1947年時点の地図
  • 路線距離:新場駅 - 留多加駅間:18.6km
  • 軌間:1067mm
  • 電化区間:なし(全線非電化

輸送・収支実績

年度 輸送人員(人) 貨物量(トン) 収入(円)
1935 40,360 96,857 110,893
1936 35,759 79,153 94,800
  • 『年報』昭和10年度版、昭和11年度版、樺太庁鉄道事務所

運行状況

1日4往復全線45分すべて混合列車

  • 「樺太国有鉄道列車時刻表 昭和14年4月15日改正」『満州朝鮮復刻時刻表』新潮社、2009年

沿革

  • 1925年(大正14年)3月10日 - 南樺鉄道株式会社設立[2]
  • 1926年(大正15年)10月1日 - 専用鉄道として開業。樺太東線も新場駅を同時開業して接続駅となる。江ノ浦駅、濱路駅、留多加駅新設。
  • 1931年(昭和6年)10月1日 - 地方鉄道に転換。
  • 1933年(昭和8年)6月20日 - 濱路公園駅新設。
  • 1937年(昭和12年) - 留多加駅に樺太庁鉄道の自動車線本留線が開業し、接続駅となる。
  • 1945年(昭和20年)8月 - ソ連軍が南樺太へ侵攻、占領し、駅も含め全線がソ連軍に接収される。
  • 1946年(昭和21年)4月1日 - ソ連国鉄に編入されて、会社は消滅する。

駅一覧

駅名 営業キロ 接続路線 所在地
新場駅 0.0 鉄道省 : 樺太東線 樺太 大泊郡 千歳村
江ノ浦駅 9.7   留多加郡 留多加町
濱路駅 13.2  
濱路公園駅 15.7  
留多加駅 18.6  

車両

バス路線

  • 南樺鉄道は、以下のバス路線も有していた。
    • 留多加 - 新場 - 豊原 43.5km  
    • 留多加 - 並川 - 豊原 37.8km
    • 留多加 - 大泊 38.1km

脚注

  1. ^ 『営業案内. 昭和10年度』山一証券(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 日本全国諸会社役員録. 第34回(国立国会図書館デジタルコレクション)

参考文献

  • 『王子製紙社史 第4巻』1959年、213頁

関連項目

外部リンク


南樺鉄道(1940年当時)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 12:47 UTC 版)

新場駅」の記事における「南樺鉄道(1940年当時)」の解説

昭和十五七月一日訂補では新場駅留多加駅との間を1日4往復していた。

※この「南樺鉄道(1940年当時)」の解説は、「新場駅」の解説の一部です。
「南樺鉄道(1940年当時)」を含む「新場駅」の記事については、「新場駅」の概要を参照ください。

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