千種義人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/02/14 08:29 UTC 版)
| 人物情報 | |
|---|---|
| 生誕 | 1911年10月24日 日本 兵庫県 |
| 死没 | 2000年9月3日（88歳没） 日本 東京都 |
| 出身校 | 慶應義塾大学 学士 (1937) 慶應義塾大学 博士 (1960) |
| 学問 | |
| 研究分野 | 経済学 |
| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
| 指導教員 | 金原賢之助 |
| 博士課程 指導学生 | 福岡正夫 丸山徹 |
| 称号 | 慶應義塾大学名誉教授 関東学園大学名誉教授 |
| 影響を 与えた人物 | 松浦保 大熊一郎 富田重夫 神谷伝造 川又邦雄 長名寛明 田中宏 山田太門 宇佐美泰生 |
| 主な受賞歴 | 紫綬褒章 |
千種 義人（ちぐさ よしんど、1911年10月24日[1] - 2000年9月3日）は、日本の理論経済学者、慶應義塾大学名誉教授、関東学園大学名誉教授。広島修道大学学長。1975年（昭和50年）紫綬褒章受章。
経歴
1911年に兵庫県に生まれる。1937年に慶應義塾大学経済学部を卒業する。金原賢之助のゼミナールに所属した[2]。ドイツ留学後、慶應義塾大学経済学部助手、助教授を経て、1949年に教授に昇任する。1960年に「資本主義計画経済の研究」という題目の論文で経済学博士を取得[3]。1977年に定年退官し、名誉教授となる。その後、日本大学経済学部教授[1]、広島修道大学学長、関東学園大学学長を歴任する[4]。
多くの指導学生に学問的影響を与えた[2]。慶應義塾大学を定年退官した際には、退任記念論文集が組まれ、松浦保、大熊一郎、富田重夫、神谷伝造、川又邦雄、長名寛明、田中宏、山田太門、宇佐美泰生が論文を寄せた[2]。
近代経済学が専門であったが、石仏にも造詣が深く、関連する著作も複数ある。写真撮影を趣味としていたため、仏教美術を題材とした作品は芸術的に評価されている。またクラシック音楽に関しても博識であった。
著作
著書
- 『価格・貨幣・為替の基礎理論 カッセル理論経済学の研究』（巌松堂、1942年）
- 『計画経済論 計画経済必然論（現代経済学叢書）』（東洋経済新報社、1948年）
- 『経済原論 総説』（慶応出版社、1948年）
- 『現代景気理論 ハイエク景気理論の研究（経済新書）』（理想社、1948年）
- 『資本主義経済と社会主義経済』（好学社、1948年）
- 『計画経済概論』（労働文化社、1950年）
- 『資本主義の将来（アテネ新書）』（弘文堂、1951年）
- 『近代経済学（NHK教養大学）』（宝文館、1952年）
- 『計画経済原理（現代経済学全集）』（春秋社、1961年）
- 『資本主義はどう変ったか（文化新書）』（有信堂、1962年）
- 『欧米の都市と大学』（有信堂、1963年）
- 『ヨーロッパ見物』（有信堂、1963年）
- 『経済学要論（現代経済学選書）』（広文社、1964年）
- 『経済学』（同文館、1967年）
- 『経済学新講』（中央経済社、1967年）
- 『経済原論』（慶応通信、1968年）
- 『鎌倉』（文化総合出版、1979年）
- 『経済学原論』（広文社、1979年）
- 『経済学者と現代 7 ピグー』（日本経済新聞社、1979年）
- 『経済原論演習』（週刊住宅新聞社、1979年）
- 『オリエント』（文化総合出版、1980年)
- 『北信濃の石仏 千種義人写真集』（信濃路出版、1986年）
- 『大分の石仏を訪ねて』（朝日新聞社、1988年）
- 『瀬戸内の石仏を訪ねて 千種義人写真集』（中国新聞社、1988年）
- 『戸隠とその石仏』（信濃毎日新聞社、1993年）
- 『福沢諭吉の社会思想 その現代的意義』（同文館出版、1993年）
- 『福沢諭吉の経済思想 その現代的意義』（同文館出版、1994年）
- 『ケインズ「一般理論」とその理念』（慶應義塾大学出版会、1998年）
単編著
- 『経済政策』（有斐閣双書、1967年）
共編著
- （高島善哉・都留重人）『新経済理論の課題 上（東洋経済講座叢書）』（東洋経済新報社、1947年）
- （福岡正夫）『厚生経済学の理論』（壮文社、1949年）
- （野々村一雄）『アメリカの経済とソヴェトの経済（文化新書）』（有信堂、1962年）
- （気賀健三）『現代経済学の思潮』（秀潤社、1977年）
翻訳
- （フレデリック・マーチン・スターン）『アメリカにおける資本主義 階級なき社会』（好学社、1953年）
出典
- ^ a b 「千種義人名誉教授略歴」『三田学会雑誌』第70巻第2号、1977年、251頁、2012年7月28日閲覧。
- ^ a b c 千種義人: Bibliographical Database of Keio Economists 2022年2月17日閲覧。
- ^ “資本主義計画経済の研究 千種義人”. 国立国会図書館. 2012年7月28日閲覧。
- ^ “ケインズ「一般理論」とその理念”. 慶応義塾大学出版会. 2012年7月28日閲覧。
| 全般 | |
|---|---|
| 国立図書館 | |
| 学術データベース | |
- 千種義人のページへのリンク
