十分と充分の意味の違いと使い分け方
「十分」と「充分」は、どちらも「不足がない・満ち足りている・満足している」さまを形容する表現であり、いわゆる「表記ゆれ」の一種である。意味上の違いは特にない。どちらも正しい表記である。より標準的な表記は「十分」の方であり、迷ったら「十分」を使えばよい。ただし文脈によっては「十分 = 10分間」と誤解されかねないため、その場合は「充分」の表記の使用が推奨される。「十分」に「割合」のニュアンスを見出し、それよりも「充足」のニュアンスを込めたい、という目論見で「充分」の表記を用いる場合は多い。とはいえ、これは書き手の工夫であって日本語のルールではない。少なくとも、「移動 / 異動」「攻撃 / 口撃」「観察 / 監察」のような、明確に使い分ける必要のある同音異義語などではない。
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