医薬品としての応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 23:25 UTC 版)
2016年現在、解熱薬や抗炎症薬、抗マラリア薬として使用されることはない。また糖尿病の血糖コントロール目的としては有効ではあるものの、小腸のSGLT1も阻害するために、ブドウ糖の再吸収阻害によって腸管内の浸透圧が高く保たれて浸透圧性の下痢を引き起こす他、脳に存在するSGLT受容体阻害の功罪も未評価である。このためフロリジンをそのまま医薬品として使用するのは不適当とされる。フロリジンの分子構造とSGLT受容体の構造解析により、SGLT2選択性を高めた薬剤が糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬として2013年3月にFDAに認可された。日本では2014年から初のSGLT2阻害薬としてイプラグリフロジンの販売が始まり、2016年までに6種類の薬剤が流通している。SGLT2阻害薬には、糖尿病の血糖降下作用の他に、腎保護作用、心保護作用があるとされる。また一方で尿中ブドウ糖濃度上昇によって頻尿や脱水、尿路感染症を増加させることも知られている。
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