化学発光の機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 13:49 UTC 版)
「シュウ酸ジフェニル」の記事における「化学発光の機構」の解説
シュウ酸ジフェニルと蛍光色素 (dye) との混合物に過酸化水素(濃度約35%)が混ざると、シュウ酸ジフェニルが過酸化水素で酸化されながら分解し、2分子のフェノールと1分子の過シュウ酸エステル (ROOC-COOOH) が生じる。過シュウ酸エステルはさらに酸化を受けて 1,2-ジオキセタンジオン(図の四員環化合物)となる。1,2-ジオキセタンジオンは自発的に分解して2分子の二酸化炭素に変わるが、このときに蛍光色素にエネルギーを与えて励起させる。励起された蛍光色素はエネルギーを光 (hν) として放出しながら基底状態に戻る。この光の波長、すなわち目に見える色は蛍光色素の分子構造に依存する。例えば 9,10-ジフェニルアントラセンを添加しておくと青い光が、ルブレンを添加しておくと橙色の光が観測される。
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