剛体の静力学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 04:34 UTC 版)
物体に作用する力を表現するには、大きさ(magnitude)、方向(direction)、作用点(point of application)の3つの要素が必要となる。物体が広がりを持たない質点の場合は、力の作用点は質点の位置に一致するため考える必要がない。一方、広がりを持つ物体の場合は作用点がどこにあるかを考える必要がある。しかし、変形を考えない剛体の場合は、作用点を力の方向に平行な直線に沿って動かしても力が及ぼす効果は変わらない。作用点を通り、力の方向に平行な直線は力の作用線(line of action)と呼ばれる。 大きさと方向を持つ力は、ベクトル量として表される。剛体の場合はこれに加えて作用線の情報が必要となる。作用線の情報は、適当な点のまわりの力のモーメントとして表される。剛体の釣り合いを考える際は、力の釣り合い(力のベクトル的な和がゼロ)の条件とともに、力のモーメントの釣り合い(力のモーメントのベクトル的な和がゼロ)の条件が必要となる。
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