前頭葉切除術に関する誤解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:04 UTC 版)
「中田瑞穂」の記事における「前頭葉切除術に関する誤解」の解説
1938年に中田が前頭葉切除術(ロボトミー)を開始したということから、しばしばロボトミーの推進者であったと捉えられる。 確かに中田が前頭葉切除術を行ったことは事実であるが、1949年に出版された著書『脳手術』の「精神病に対する脳手術」には「(前頭葉切除術が)どの程度まで精神病の治療として発展し得るものか、尚疑問である」と述べており、その適応は「絶無ではないかもしれない」が、具体的には「精神病の不治、難治と思わるる不幸な例、(中略)、家族や社会に不安を感ぜしむる状態のものを、内科的に如何ともし難いやうな場合(中略)に適応となると思ふ」というように、あくまで他の治療法で効果が得られなかった場合の場合の最後の手段であるとしている。このことから、前頭葉切除術の可能性自体は認めているが、その遂行には慎重な態度をとっていたことが伺える。
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