分類・定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:43 UTC 版)
諸経典の中では「真言」に類義の言葉として、「密言」・「呪」・「神呪」、「心呪」、「明呪」、「陀羅尼」等があり、それぞれ語の発生と意義は異なるが通常は区別されず、仏教で用いられる呪文を「真言陀羅尼」と総称することが多い。「真言は短い呪句で陀羅尼は長い呪句」と説明されることがあるが正しくなく本来は起源が異なるものである。しかし、大乗興起以後は、それらは混同され区別されなくなった。善無畏は『大日経疏』の中で、「真言」と「明呪」を区別したが、これは成り立ちを説明したもので両社が別種のものという意味ではない。『初回金剛頂教』では「真言」・「明呪」・「陀羅尼」はそれぞれ異なるがその差は殆ど無いと説かれており、不空は『総釈陀羅尼義讃』で、真言には一字のものから万字以上のものまであるが、「真言」・「密言」・「明」・「陀羅尼」は同一の物の異称であり、全て区別しないで良いと説明した。これらのことから、現在では「真言」・「陀羅尼」の成り立ちや経典を研究する等の特別な場合を除いては、一般に「真言」・「心呪」・「明呪」・「陀羅尼」を区別しない。
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