内視鏡生検検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 04:22 UTC 版)
「ヘリコバクター・ピロリ」の記事における「内視鏡生検検査」の解説
迅速ウレアーゼ試験 (rapid urease test, RUT) 尿素とpH指示薬が混入された検査試薬内に、内視鏡的に採取した胃粘膜生検組織を入れる。胃生検組織中にヘリコバクター・ピロリが存在する場合には、本菌が有するウレアーゼにより尿素が分解されてアンモニアが生じる。これに伴う検査薬のpHの上昇の有無を、pH指示薬の色調変化で確認する。この検査によって本菌の存在が間接的に診断できる。 組織鏡検法 組織切片をHE(ヘマトキシリン-エオジン)染色あるいはギムザ染色により染色し、顕微鏡で観察する。直接観察することによりヘリコバクター・ピロリの存在を診断できる。また、培養不能でウレアーゼ活性ももたないcoccoid form(球状菌)の状態でも診断できるという長所がある。 培養法 胃生検切片からの菌の分離培養によって、ヘリコバクター・ピロリの存在を確認する。この検査法の長所は、菌株を純培養し入手できる点であり、この菌株を最小発育阻止濃度 (MIC) 測定や薬剤耐性や遺伝子診断など他の検査に利用することができる。欠点は、本菌は増殖速度が遅いために培養には3日から7日を要するため、この検査法をとると時間が掛かる点である。
※この「内視鏡生検検査」の解説は、「ヘリコバクター・ピロリ」の解説の一部です。
「内視鏡生検検査」を含む「ヘリコバクター・ピロリ」の記事については、「ヘリコバクター・ピロリ」の概要を参照ください。
- 内視鏡生検検査のページへのリンク