ろっぽう‐ことば〔ロクパウ‐〕【六方▽詞】
六方詞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 17:27 UTC 版)
六方詞(ろっぽうことば)は、六方、いわゆる旗本奴が好んで使用した粗野な言葉・言葉遣いである。江戸時代前期(17世紀)の江戸における関東方言を基調としており、一種の武家言葉である。以下のような言い回し・語彙がある。奴詞(やっこことば)ともいう。文末の助動詞「べし」は「べい・べえ」の形で使用される。旗本奴のみならず、町奴も使用し、同時代の吉原遊廓での廓詞にも影響を与えた。六方俳諧は、奴俳諧(やっこはいかい)とも呼ばれた。水野と山中の辞世の句が六方詞の代表として有名である。 なだ - 涙 こんだ - 事だ ぶっかける - 打ちかける ひやっこい - 冷たい さむっこい - 寒い ほじゃく - 言う わんざくれ - どうにでもなれ(わざくれ) かっかじる - ひっかく(かかじる) かたじうけない - かたじけない しねえ - しない てめえ - 手前 落とすなら 地獄の釜を 突ん抜いて 阿呆羅刹に 損をさすべい - 水野十郎左衛門辞世 わんざくれ 踏んぞるべいか 今日ばかり 翌日は烏が 掻ッ咬じるべい - 山中源左衛門辞世 「廓詞」も参照
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