公式な展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:12 UTC 版)
微分可能多様体 M の上の実数に値を持つ滑らかな函数 f : M → R に対し、f の微分が 0 となるような点は、f の臨界点(critical points)と言われ、f による像は臨界値(英語版)(critical value)と言われる。臨界点 b で 2階偏微分の行列(ヘッセ行列)が非特異ならば、b を非退化な臨界点と言い、ヘッセ行列が特異であれば、b を退化した臨界点と言う。 R から R への函数 f ( x ) = a + b x + c x 2 + d x 3 + ⋯ {\displaystyle f(x)=a+bx+cx^{2}+dx^{3}+\cdots } は、b=0であれば、原点で臨界点を持つ。臨界点は c≠0(つまり、f は、a+cx2+...の形)であれば非退化であり、c=0(つまり、f は、a+dx3+...の形)であれば退化している。退化した臨界点の簡単な例が、原点で猿の鞍点(英語版)(monkey saddle)となることである。 f の非退化臨界点 b の臨界指数(index)は、ヘッセ行列が負定値であるような b での M の接空間の最大部分空間の次元である。このことは、直観的な考え方である指数は f の値が減少する方向の数に対応する。退化性と臨界点の指数とは、シルベスターの慣性法則が示しているように、使用する局所座標系の選択には依存しない。
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