八両判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 13:50 UTC 版)
八両判(はちりょうばん)は中央上部に長方形枠の「大判」、下部に「光次(花押)」、外周に小型の桐紋極印が十二箇所打たれた大判形の金貨である。現在、造幣博物館および貨幣博物館が所蔵し、現存はこれのみと見られる。 量目は金座の記録に「懸目三拾八匁八厘にて、三代目位なり、小判八両ヲ以作りたるものなり、」とあり、小判の四匁七分六厘の丁度8倍であることから八両判といわれる。現存品の実測値は142.25グラムである。あるいは一匁=3.75グラムとして37匁8分4厘(141.9グラム)の実測値もある。しかし、江戸時代の一匁は唐代の3.73グラムに等しいと推定されている。 三代目位ならば五十匁七分位(金86.79%)となるが、これ以前の慶長-元和期に鋳造されたものと推定され金品位は五十二匁二分位(84.29%)程度とみられる。これも『金銀図録』に太閤大判金(たいこうおおばんきん)と記載され、そのように呼ばれたが秀吉との関連は無いとされる。 金座の元禄大判吹替え当時の記録に八両判160枚その他を吹潰して大判を鋳造したとあり、これがその八両判であるとされる。
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