個体間の形態差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:46 UTC 版)
報告された化石は、その特徴的なとさかにもかかわらず、その他の部分の対比から新しいタクソン(分類群)とする必要はなく、これまでに発見されていたニクトサウルスに属するものである、とベネットは主張している。しかし、これまでに採取されてきたニクトサウルスの頭蓋骨化石標本の数々を詳しく調べ直した結果、頭頂部から生えていたとさかが失われたと解釈できるものも一部にはあったものの、欠落の様子が全くない、すなわち、生存時からもともととさかを持っていなかった個体が存在することも明らかとなった。そこでベネットは、ニクトサウルスは外形に二形がある動物であったと考えている。 とさかの有無という形態差が性的二形であるという可能性は充分にあり得ることであり、それを積極的に否定する材料はない。しかし、そのとさかを持っていなかった個体は若年個体であったのに対し、とさかを持つ個体は完全な成体であったことから、ベネットはこれを、「成長に従って現れる個体成熟度を表すもの」と考えている。
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