保恒剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 09:54 UTC 版)
亜硫酸ソーダ 現像液の酸化を防ぐ保恒剤として古くから使われている単薬である。また濃厚な溶液は臭化銀の粒子を幾らかなりと溶削(溶銀)する溶削剤(溶銀剤)としての作用があるので、その効果を求めるため微粒子現像液には大量に加えられる。それに促進剤としても大いに効果がある。他にも若干の増感効果や、エッジ効果により画像をシャープネスにする作用がある。また酸性定着液調合において、酢酸によるハイポの分解を防ぐ目的で添加される。またフィルムに残存するチオ硫酸銀錯塩をより水溶性の高い亜硫酸塩に置換する働きもあるので、定着後に水でフィルムをすすぎ、最終水洗の前に亜硫酸ソーダ2%液に2 - 3分間浸漬すると水洗時間を大幅(およそ6分の1)に短縮できる。 重亜硫酸ソーダ(酸性亜硫酸ソーダ) 保恒剤の一つで、亜硫酸ソーダよりも現像主薬の保護作用が優れているが、処方されることはあまりない。 メタカリ ワインの酸化防止剤として主に使用される薬剤で、保恒剤の一つ。現像主薬の保護作用は亜硫酸ソーダや重亜硫酸ソーダに優る。パイロ現像液以外では処方されることはあまりない。溶削(溶銀)剤として用いられる場合や、定着液を酸性にするために用いられる場合がある。
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