伊原陵人
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阪神タイガース #18 | |
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2025年6月8日 阪神甲子園球場
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基本情報 | |
国籍 | ![]() |
出身地 | 奈良県橿原市[1] |
生年月日 | 2000年8月7日(25歳) |
身長 体重 |
170 cm 75 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2024年 ドラフト1位 |
初出場 | 2025年3月30日 |
年俸 | 1600万円(2025年)[2] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
この表について
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伊原 陵人(いはら たかと、2000年8月7日 - )は、奈良県橿原市出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。阪神タイガース所属。
経歴
プロ入り前
小学校1年から父と兄の影響で野球を始めた。だが、練習に対する辛さや試合へのプレッシャーから逃げたいという気持ちが強かったため、橿原市立八木中学校に入学すると野球を辞めて友人とともに柔道部に入部した。柔道にも熱心に取り組んでいたが、帰宅途中に野球部がグラウンドで練習する姿を見たことで野球に対する情熱が再燃し、1年生の終わりごろから軟式野球部に転部した[3][4]。
智辯学園高等学校では3年春の第90回記念選抜高等学校野球大会にエースとして出場し、日大山形との初戦(2回戦)は5回2失点で勝利[5]。創成館との3回戦では9回途中まで1失点と好投したが、試合は延長戦の末敗れた[6]。同年夏は奈良大会準決勝で太田椋擁する天理に敗れた[7]。1学年上に松本竜也、福元悠真、2学年上に村上頌樹がいた。
2019年に大阪商業大学へ進学。関西六大学野球連盟に所属する硬式野球部に入部すると、2年秋にリーグ最優秀投手に選出。3年春には5勝0敗、防御率0.28という好投を見せベストナインを受賞。リーグ戦通算では15勝1敗、防御率0.91を記録した[8]。プロ志望届を提出したが、2022年のドラフト会議での指名はなかった[9]。1学年下に上田大河、髙太一、2学年下に渡部聖弥、岡田皓一朗がいる。
2023年にNTT西日本へ入社。入社1年目の第94回都市対抗野球大会では三菱重工Eastとの初戦で先発して6回2失点と好投したが、試合は敗れた[1]。入社2年目も主力選手として好投し、第95回都市対抗野球大会ではベスト8に進出させた[8]。1学年上に泉口友汰がいる。
2024年10月24日に行われたドラフト会議で、抽選で金丸夢斗を外した阪神タイガースから1位指名を受けた。11月14日、契約金1億円プラス出来高払い3000万円、年俸1600万円で仮契約を結んだ(金額はいずれも推定)[2]。背番号は18[10]。担当スカウトは熊野輝光[11]。
阪神時代
2025年、沖縄で行われた春季キャンプを一軍メンバーが集まる宜野座で完走すると[12]、中継ぎとして開幕一軍入りを果たした[13]。3月30日に行われた開幕3戦目・対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)でプロ初登板(2回無失点)[14]。4月2日の対横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)では、同点の延長11回を無失点で抑えプロ初ホールドを記録した[15]。その後も6試合連続無失点を記録するなどアピールを続け[16]、4月20日の対広島戦(阪神甲子園球場)でプロ初先発登板。5回4安打無失点の好投で12球団新人最速となるプロ初勝利を挙げた[17]。
選手としての特徴
170cmと小柄ながら常時140km/h中盤、最速149km/hを記録した直球は、数字以上のキレがあり、空振りが奪える[18]。変化球はカーブ、カットボール、スライダー、フォーク、ツーシームを投じる[4]。
50m走6秒3、遠投100m[4]。
詳細情報
記録
- 初記録
- 投手記録
- 初登板:2025年3月30日、対広島東洋カープ3回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、6回裏に3番手で救援登板、2回無失点[14]
- 初奪三振:同上、6回裏に森翔平から見逃し三振[14]
- 初ホールド:2025年4月2日、対横浜DeNAベイスターズ2回戦(京セラドーム大阪)、11回表に7番手で救援登板、1回無失点[19]
- 初先発登板・初勝利・初先発勝利:2025年4月20日、対広島東洋カープ6回戦(阪神甲子園球場)、5回無失点[20]
- 打撃記録
- 初打席:2025年4月20日、対広島東洋カープ6回戦(阪神甲子園球場)、2回裏に森翔平から遊ゴロ
- 初安打:2025年5月4日、対東京ヤクルトスワローズ7回戦(阪神甲子園球場)、5回裏に石川雅規から右前安打[21]
背番号
- 18(2025年[10] - )
脚注
- ^ a b 「【2024年注目選手リスト】NTT西日本・伊原陵人 智弁の先輩、阪神・村上と同じ舞台へ「平均球速」アップと「落ち球」磨く!【社会人野球 投手】」『MBSニュース』2024年2月19日。2024年10月20日閲覧。
- ^ a b 須藤佳裕「阪神D1位・伊原陵人、虎でも〝ヒップ〟ステップ・ジャ~ンプ! 尻のサイズとともに能力グングンアップ 「開幕1軍」へ尻上がりストーリーや」『サンスポ』2024年11月15日。2024年12月9日閲覧。
- ^ 「もっと社会人野球:柔道部に入り気づいた「やっぱり野球がしたい」 NTT西・伊原」『毎日新聞』2024年10月23日。2024年10月27日閲覧。
- ^ a b c 「【ドラフト】NTT西日本・伊原陵人、阪神1位「1年間走り抜ける。目標新人王」指名漏れから成長」『日刊スポーツ』2024年10月24日。2024年10月24日閲覧。
- ^ 「智弁学園3年連続センバツ初戦突破、日大山形を撃破 - センバツ」『日刊スポーツ』2018年3月25日。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【センバツ】智弁学園・伊原、9回途中1失点の好投「ベストピッチできた」」『スポーツ報知』2018年3月30日。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【奈良】天理 宿敵・智弁倒し決勝へ 「恐怖の1番打者」宮崎が勝負決めた」『スポニチ Sponichi Annex』2018年7月27日。2024年10月20日閲覧。
- ^ a b 「近畿社会人ドラフト候補BIG3を徹底分析! 「2度の指名漏れ」甲子園準V投手、智弁学園エースらが吉報を待つ!」『高校野球ドットコム』2024年10月17日。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「大学日本代表でも吉報は届かず…この秋のプロ入りが叶わなかった大学生の逸材たち」『BASEBALL KING』2022年11月11日。2024年10月20日閲覧。
- ^ a b 「阪神が新入団選手発表会を実施 ドラフト1位・伊原は背番号「18」 2位の今朝丸は「28」」『サンスポ』2024年12月9日。2024年12月9日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラ1伊原陵人、オリ金子千尋…名スカウト熊野輝光氏が退団、独立リーグ香川監督へ」『日刊スポーツ』2024年10月28日。2025年1月13日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラ1伊原陵人、春季キャンプを宜野座組で完走「どんどんアピール」開幕も1軍なるか」『日刊スポーツ』2025年2月28日。2025年5月9日閲覧。
- ^ 「阪神・伊原 中継ぎとして開幕1軍「うれしい。目標にしていたので」 完走へ「状態落とさないように」」『スポーツニッポン』2025年3月27日。2025年4月27日閲覧。
- ^ a b c 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が上々デビュー プロ初登板は2回1安打0封 最速144キロ」『スポーツ報知』2025年3月30日。2025年4月11日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が会心のプロ初ホールド、延長11回を3人斬り「1球1球を勝負球で」」『スポーツ報知』2025年4月2日。2025年5月9日閲覧。
- ^ 波部俊之介「【阪神】伊原陵人デビュー6戦連続無失点、5試合ぶり被安打も「ゼロが1番」セ5球団と対戦し0.00」『日刊スポーツ』2025年4月12日。2025年5月9日閲覧。
- ^ 塚本光「【阪神】伊原陵人、涙の指名漏れから2年…「全てでレベルアップ」12球団新人最速プロ初勝利」『日刊スポーツ』2025年4月20日。2025年5月9日閲覧。
- ^ 「阪神ドラ1・伊原陵人に阪神ОBが太鼓判!“打てないストレート”で開幕ローテーション入りへ!」『高校野球ドットコム』2025年2月8日。2025年8月29日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が会心のプロ初ホールド、延長11回を3人斬り「1球1球を勝負球で」」『スポーツ報知』2025年4月2日。2025年4月11日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラ1伊原稜人が今季新人1番星で本拠地3連敗を阻止 佐藤輝明は2発含む6打点」『日刊スポーツ』2025年4月20日。2025年4月20日閲覧。
- ^ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人がプロ初安打 5回に右前打 本業でも5回まで1失点と好投」『スポーツ報知』2025年5月4日。2025年5月4日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 個人年度別成績 伊原陵人 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手プロフィール - 阪神タイガース公式サイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 伊原陵人のページへのリンク