他国の取り替え子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/29 01:12 UTC 版)
『オグナンジェ』(Ognanje)は、ナイジェリア東部のイグボ族の間で言われる『やってきて去っていく子供』を意味する言葉である。 ある女は子供を多く産んだが、子供たちは未熟児で生まれたり、幼いまま死んだりした。土着崇拝では、悪意のある精霊の仕業だとみなされた。悩み苦しむ母親に苦しみを幾度も与えるため生まれ変わるというのである。最も一般的だったので禁止された方法の一つは、死んだ子供の霊は死の世界と邪な精霊を結ぶので、埋葬された遺体を見つけ、それを粉々にしてしまうというものである。 多くの学者たちは、現在はオグナンジェの物語は鎌状赤血球症をもつ子供たちに死を説明しようとするものだと信じられている。この病気は西アフリカに流行し、人口の四分の一前後がさいなまれている。今日さえ、特に医療手段の欠けているアフリカ地域では、幼い内に死ぬことは、過酷な鎌状赤血球症をもって生まれた子供にとってありふれたことなのである。 ヨーロッパの取り替え子とイグボ族のオグナンジェの間には、英語のChangelingを翻訳してイグボ族のものとしたのではないかと思えるほど、同一性がある。
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