人際法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 00:40 UTC 版)
一国内において、人種、民族、宗教などにより法律を異にする場合がある。例えば、イスラーム諸国、インド、イスラエルにおいては、ある人の属している宗教により、その人に適用される私法が異なる。また、アフリカ諸国(ナイジェリア、南アフリカなど)においては、ある人の属している部族により、その人に適用される私法が異なる。これらのように、人の属性により適用される私法を異にする場合に、法律の人的抵触を解決するための法律を人際法(人際私法)という。 国際私法は、地域により異なった内容の法律が施行されていることを前提としており、人際法は、人により異なった内容の法律が適用されることを前提としているため、両者は類似しているとも言える。しかし、国際私法は前述のように上位法としての性質を有するのに対し、人際法は一つの法域内の問題であり実質法の一部であるとされており、両者の性質は全く異なると解するのが一般的である。
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