人称代名詞・再帰代名詞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:27 UTC 版)
「ラテン語の格変化」の記事における「人称代名詞・再帰代名詞」の解説
以下の表は人称代名詞(1人称・2人称)、再帰代名詞(1人称・2人称・3人称)である。 1人称・2人称は人称代名詞・再帰代名詞のどちらも不規則変化で、性の区別はない。3人称の再帰代名詞sē, suīは主語自身に言及する機能があり、主語の単数・複数の区別なく用いられる。 ※3人称の人称代名詞は下記「指示代名詞」の項の「3人称の指示代名詞(is, ea, id)」を参照。 人称代名詞(1人称・2人称) 数・格\人称1人称2人称単数主格 egō, ego tū 属格 meī tuī 与格 mihi tibi 対格 mē tē 奪格 mē tē 複数主格 nōs vōs 属格 nostrum, nostrī vestrum, vestrī 与格 nōbīs vōbīs 対格 nōs vōs 奪格 nōbīs vōbīs 再帰代名詞(1人称・2人称・3人称) 数・格\人称1人称2人称3人称単数主格 - - - 属格 meī tuī suī 与格 mihi tibi sibi 対格 mē (mēmē) tē (tētē) sē (sēsē) 奪格 mē (mēmē) tē (tētē) sē (sēsē) 複数主格 - - - 属格 nostrī vostrī suī 与格 nōbīs vōbīs sibi 対格 nōs vōs sē (sēsē) 奪格 nōbīs vōbīs sē (sēsē) 属格meī, tuī, nostrī, vestrī, suīは通常の属格の意味で用いられるが、nostrum, vestrumは「部分の属格」に用いる(「私たちのうちの~人」「あなたたちのうちの~人」などの意味)。 1人称・2人称の単数対格mēmēとtētēは強調形だが、あまり使用されない。3人称再帰代名詞の対格sēsēは古形で、主として雅文に用いられる。他に強調形には、語尾-metを付ける形が存在する (egomet, tūte/tūtemet, nosmet, vosmet)。全ての格に格変化するが、属格複数に付ける形は使われない。 「同伴の奪格」(~と一緒に)は、通常、前置詞cumと奪格の組み合わせで表すが、人称代名詞(1人称・2人称)、再帰代名詞、(後述の)疑問代名詞では、-cumを語尾として奪格形に直接付ける形を用いることがある。mēcum(私と一緒に)、nōbīscum(私たちと一緒に)、tēcum(君と一緒に)、vōbīscum(君たちと一緒に), sēcum(彼・彼女・それ・彼ら・彼女ら・それら自身と一緒に)、quōcum?(誰と一緒に?。quīcumもある)。
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