交響曲第3番 (ハイドン)とは? わかりやすく解説

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交響曲第3番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 01:10 UTC 版)

交響曲第3番 ト長調 Hob. I:3 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲

概要

ゲットヴァイク修道院英語版の1762年の購入目録に見え、同じ年に購入された交響曲にはほかに第4番第5番、および交響曲『A』(第107番)があるが、いずれもハイドンがエステルハージ家に仕える前の作品であることから、本作も同様にボヘミアのモルツィン伯爵に仕えていた時期(1757年から1760年頃)の作品と考えられる[1]

なお、H.C.ロビンス・ランドンはフュルンベルク・コレクションの筆写譜によって校訂したが[2]ジェームズ・ウェブスター英語版によると交響曲第3番の筆写譜は他の曲のものより時代が新しく、信頼性は落ちるという[1]

編成

オーボエ2、ホルン2、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、低音(チェロファゴットコントラバス)。

曲の構成

演奏時間は約18分。ハイドンの最初期の作品は3楽章のものが多いが、本作は4楽章形式になっており、最終楽章でフーガをソナタ形式に統合させている[1]ほか、全般的に対位法的な書法が目立つ。

  • 第3楽章 メヌエット - トリオ
    ト長調、4分の3拍子。
    メヌエット主部ではオーボエとヴァイオリンによる旋律を、1小節遅れて低音が追いかけるカノンになっている。後半は逆に低音が先に来る。トリオでは管楽器による旋律と弦楽器との掛け合いを聞かせる。
  • 第4楽章 フィナーレ:アラ・ブレーヴェ
    ト長調、2分の2拍子。
    フーガの形態を取っており、繰り返しはないが、ソナタ形式とも解釈される。4つの全音符からなる第1主題にあたる部分(第1楽章の主題にも似ている)が第1ヴァイオリンに、対旋律が第2ヴァイオリンに現れ、楽器を変えながら繰り返されるが、強さは常に である。それから急に になり、第2主題にあたる部分(同音の繰り返しから2度上がる)が別の2分音符からなる対旋律や8分音符による細かい動きとともに出現する。展開部では上記の主題が組み合わされて同時に出現する。

脚注

  1. ^ a b c デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第2巻、ウェブスターによる解説。1993年
  2. ^ 音楽之友社ミニスコア、ランドンによる「全体への序」

参考文献

  • 『ハイドン 交響曲集I(1-12番, "A", "B") OGT 1589』音楽之友社、1981年。 (ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1965年のもの)

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