井上裕義
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| 生誕 | 1958年1月1日(67歳) |
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| 出身校 | 大阪芸術大学美術科 |
| 配偶者 | 既婚 |
| 活動期間 | 1980 - 現在 |
井上 裕義(いのうえ ひろよし、1958年〈昭和33年〉1月1日[要出典] - )は、大阪府大阪市出身の日本の画家。公益社団法人二科会 会員・審査員、日本美術家連盟会員。
略歴
- 幼少期から高校生時代
- 1958年(昭和33年)1月1日、大阪市に生まれる。両親が共働きのため、生まれてすぐに母方の実家がある愛知県知多半島の現東海市に預けられる。そこで伊勢湾台風と第2室戸台風に遭い九死に一生を得る。
- 幼稚園の頃から絵を描くことに興味を持ち、当時流行っていたテレビ番組に登場する怪獣やロボットを夢中で描く。その様子を見た両親が絵の才能があるかもしれないと絵を学ばせる。小・中学生時代から将来画家になることを目指し、高校3年生の1975年(昭和50年)二科会理事の松井正に師事し、松井が勤めていた大阪芸術大学を受験することを決めた。
- 1976年(昭和51年)
- 4月、大阪芸術大学美術科に入学する。入学後も師事していた松井正のことは「絵画だけではなく、絵筆や道具を大切に扱うことまでご指導いただきました」と述べていた。2005年から運営を始めた絵画教室(アートファクトリー蒲生絵画教室教室)の生徒たちにも道具を大切にすることは、絵を描く姿勢の基本であると教えている。学生時代、自身の絵は下手だと何度も挫折しそうになるが、大阪芸術大学美術科の卒業後に二科展へ出展し、初入選する。
- 大学時代、渡士洋(笑福亭笑瓶)とロックバンドを組む。笑福亭笑瓶はボーカルを担当し、井上はベースを担当する。同学年には時任三郎もいた。
- 1978年(昭和53年)
- 京都市美術館で初めてグループ展を開催。
- 1980年(昭和55年)
- 3月、大阪芸術大学美術科を卒業。
- 4月、株式会社フジカワ画廊に入社し、他者の絵画を販売していたが、あくまでも自分自身が描いた絵を売ることが本望であったため、他者の絵画を販売することに興味を無くし半年後に退社する。その後1985年までの間、グラフィックデザイナーや商品開発の会社で働く。
- 1985年(昭和60年)
- 株式会社ニッセイインターナショナルに入社し、ブランドバッグのデザインをする。
- 1993年(平成5年)
- 株式会社ニッセイインターナショナルを退社。
- 鞄の総合メーカー、エース株式会社に入社し、鞄のデザインをする。
- 平日は会社員として勤務しながら、週末は実家でアトリエを兼ねた絵画教室を開き、自身の創作活動を積極的に続けながら二科展やコンクールに出展。絵が上手くなりたいと空いている時間とにかく描いて描いて描き続けた。しかし当時の美術界は抽象が主流で、リアリズム絵画を描く井上は賞が取れない期間が10年近く続いたが、ひたすらに絵を描き続けた結果、40代で二科会会員に推挙された。会社員・絵画教室講師・画家の三足の草鞋(わらじ)の生活は辛かったが、「続けることが力になりますから」と語っている。
- 1997年(平成9年)
- 春季二科展招待出品。
- 1998年(平成10年)
- 二科会会友推挙。
- 2005年(平成17年)
- 4月、エース株式会社を退社。
- アートファクトリー蒲生絵画教室の運営を始める。
- 2006年(平成18年)
- 二科会会員推挙。
- 2012年(平成24年)
- アジア文化顕彰。
- 2013年(平成25年)
- 日本美術家連盟全近畿地区会員展 きのうとあすの対話Ⅱ(グーループ展、兵庫県立美術館王子分館 原田の森ギャラリー)に出展。
- 2014年(平成26年)
- 公益社団法人二科会会員(審査員)になり、現在も継続。
- 日本美術家連盟会員になり、現在も継続。
- 2017年(平成29年)
- 第7回 F6展(グーループ展、マサゴ画廊、12月4日〜9日)に出展。
- 2018年(平成30年)
- 日本美術家連盟全近畿地区会員展 きのうとあすの対話Ⅲ(グーループ展、兵庫県立美術館王子分館 原田の森ギャラリー、4月5日〜15日)に出展。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 第8回 F6展(グーループ展、マサゴ画廊、12月2日〜7日)に出展。
- 2020年(令和2年)
- 二科会会員 井上裕義個展 - 2020国際画家チャリティー展(耀Gallery、11月17日〜22日)を開催。
- 2021年(令和3年)
- アストレア展(グーループ展、Gallery ARK、6月24日〜7月3日)に出展。
- 二科会会員 井上裕義個展 2021(GAMOYON Gallery、7月23日〜8月2日)を開催。
- 空堀からArtを First(グーループ展、s.A.sEgawo、8月28日〜9月4日)に出展。
- 2022年(令和4年)
- 大阪府大阪市城東区役所の新庁舎に100号作品を寄贈。寄贈された作品のタイトルは『311』で、2012年の二科展絵画部、第96回展出展されたものである。この作品は東日本大震災後に復興を願い、幸運を招く鳥といわれるフクロウが、つがいで寄り添う構成で描かれた作品であり、区長室に飾られる。
- THE WAVE 2022 奈良国際現代美術展(グーループ展、なら工藝館、6月17日〜22日)に出展。
- 幻想美人画展 第柒章(グーループ展、ギャラリーソラト、8月30日〜9月4日)に出展。
- 2024年(令和6年)
- 第7回 銀座の画廊で出逢うねこ(グーループ展、Gallery美庵、7月23日〜28日)に出展。
- 2025年(令和7年)
- 赤羽恒男展(グーループ展、尼崎文化センター美術ホール5階、2月8日〜3月9日)に出展。
- Artful耀 オープン記念展 春風(グーループ展、gallery Artful耀、3月2日〜7日)に出展。
- 第8回 銀座の画廊で出逢うねこ(グーループ展、Gallery美庵、7月22日〜27日)に出展。
二科展出展作品
- 『Balloon Dreams』(1993年、二科展絵画部 第77回展)
- 『神戸 '95』(1995年、F100号、二科展絵画部 第79回展)
- 『BATHROOM』(2007年、F100号、二科展絵画部 第91回展)
- 『AUTOMATIC』(2008年、F100号、二科展絵画部 第92回展)
- 『HAMMING BIRD Ver.2.0』(2009年、S100号、二科展絵画部 第93回展)
- 『THE CAST Ver.2.0』(2010年、S100号、二科展絵画部 第94回展)
- 『CARTHAGE カルダゴ』(2011年、F120号、二科展絵画部 第95回展)
- 『311』(2012年、S100号、二科展絵画部 第96回展)
- 『GALACTICA』(2013年、F130号、二科展絵画部 第97回展)
- 『GIRAFFE NO.8』(2014年、変-162.3×247.8、二科展絵画部 第98回展)
- 『GIRAFFE NO.9』(2015年、変-162×248、二科展絵画部 第99回展)
- 『Barbarella』(2016年、変-162×248、二科展絵画部 第100回展)
- 『James Brown vs Barbarella』(2017年、S100号、二科展絵画部 第101回展)
- 『Barbarella vs Michael Jackson』(2018年、F130号、二科展絵画部 第102回展)
- 『Barbarella vs Bootsy』(2019年、F130号、二科展絵画部 第103回展)
- 『Galaxy Queen』(2020年、F130号、二科展絵画部 第104回展)
- 『ALL FOR ONE』(2021年、変-200号、二科展絵画部 第105回展)
- 『ALL FOR ONE』(2022年、変-130.3×260.6、二科展絵画部 第106回展)
- 『ALL FOR ONE』(2023年、変-130.3×260.6、二科展絵画部 第107回展)
- 『ALL FOR ONE』(2024年、変-130.3×260.6、二科展絵画部 第108回展)
賞歴
- 二科展初入選(1980年)
- 関西二科奨励賞受賞(1993年)
- 二科会大阪市賞受賞(1994年)
- 二科会特選受賞(1996年)
- 二科会会友賞受賞(2004年)
- 日本美術評論家大賞(2013年)
- 二科展会員賞(2014年)
ギャラリー
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『Fixation part1 固定された静物』
1985年、アクリル絵具、キャンバス、F50号 -
『Still Life with The Display 陳列される静物Ⅱ』
1986年、アクリル絵具、キャンバス、1167×910cm -
『獲物』
1988年、アクリル絵具、キャンバス、F50号 -
『Lore 伝承』
1989年、アクリル絵具、キャンバス、S50号 -
『Birthday』
199X年、アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『Think !』
199X年、アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『バケーション』
199X年、アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『猫』
1991年、アクリル絵具、キャンバス、S50号 -
『Balloon Dreams』
1993年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、62×248cm -
『神戸 '95』
1995年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『進化の記憶』
1997年、アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『Metoropolis メトロポリス』
1999年、アクリル絵具、キャンバス、S50号 -
『Reunion 再会』
2001年、アクリル絵具、キャンバス、F100号(162×130cm) -
『進化の記憶』
2004年、アクリル絵具、キャンバス、S50号 -
『進化の記憶』
2004年、アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『サンタアンジェロ』
2005年、アクリル絵具、キャンバス、S50号 -
『BATHROOM』
2007年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『AUTOMATIC』
2008年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F100号 -
『HAMMING BIRD Ver.2.0』
2009年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、S100号 -
『THE CAST Ver.2.0』
2010年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、S100号 -
『CARTHAGE カルダゴ』
2011年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F120号 -
『311 絆』
2012年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、S100号 -
『GALACTICA』
2013年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F130号 -
『GIRAFFE NO.8』
2014年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、162.3×247.8cm -
『GIRAFFE NO.9』
2015年、アクリル絵具、キャンバス、162×248cm -
『Barbarella』
2016年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、162×248cm -
『James Brown vs Barbarella』
2017年、アクリル絵具、キャンバス、S100号 -
『Mermaids in Love 恋するマーメイド』
2017年、油彩、キャンバス、P6号 -
『Barbarella vs Michael Jackson』
2018年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F130号 -
『Barbarella vs Bootsy』
2019年、油彩+アクリル絵具、キャンバス、F130号 -
『抱擁』
2019年、油彩、キャンバス、33.3×33.3cm -
『FLYING CAT』
2019年、油彩、キャンバス、S3号 -
『Galaxy Queen』
2020年、油彩、キャンバス、F130号 -
『希望』
2020年、油彩、キャンバス、F0号 -
『兎を抱く少女』
2020年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『粧 Make Up』
2020年、油彩、キャンバス、F3号 -
『想い』
2020年、油彩、キャンバス、F3号 -
『Corin 』
2020年、油彩、キャンバス、M8号 -
『Brothers』
2020年、油彩、キャンバス、M4号 -
『麗』
2020年、油彩、キャンバス、P6号 -
『舞妓』
2020年、油彩、キャンバス、F3号 -
『Boy wearing a scarf スカーフを巻く少年』
2020年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『薔薇』
2020年、油彩、キャンバス、19.5×19.5cm -
『卓上の静物』
2020年、油彩、キャンバス、F4号 -
『Truth 真実』
2020年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『Peony 牡丹』
2020年、油彩、水彩紙、19.8×9.8cm -
『猫を抱く少女』
2021年、油彩、キャンバス、F6号 -
『Secret Drawing』
2021年、油彩、キャンバス、S4号 -
『Girl with a Bouquet 花束を持つ少女』
2021年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『Girl in the northern country 北の国の少女』
2021年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『Girl Wearing a Straw Hat 麦わら帽子の少女』
2021年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『AUDREY』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『Audrey』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.5×15.8cm) -
『Beautiful Girl』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『CAT』
2024年、油彩、キャンバス、22.7×15.3cm -
『Grand Child』
2025年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『Jaguer』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『スカーフの女性』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『一輪花』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『可愛い娘』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『女優』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『少女』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『猫』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『猫』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『波動』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『白い花』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『麦わら帽子の少女』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『舞妓』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『無題』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm) -
『静寂の時』
2024年、油彩、キャンバス、サムホール(22.7×15.8cm)
エピソード
- 1982年に放送された深夜番組『11PM』(日本テレビ・よみうりテレビ)のダンスコンテストのコーナーで優勝をしている。
- ファンクやリズム・アンド・ブルースなどのブラックミュージックに精通しており、レコード約8,000枚とCD約20,000枚を持っているが、「家の床が抜けそうになってから、集めるのをやめた」と言っている。また、聴くだけでなく若い頃から、大阪市内にあるクラブディスコ「NOVAN SOUL DISCOTHQUE」、「BAMBOO HOUSE」や「SOUL FACTORY」などでブレイクダンスを披露していたが、2020年に膝を悪くしてからはクラブ通いはしていない。
- クラブダンス仲間から「Mighty(マイティ)」と呼ばれており、長年の間あだ名の理由が不明であったが、友人がフェイスブックの投稿欄に「マイティってもしかしてプロレスラーのマイティ井上から来てるんですか?」とコメントし、井上裕義本人から「よく分かったね」と正解の返事が来たため疑問が解決された。
- 全年代の作品において、モチーフの多くを動物にしている通り、大の動物好きで、現在までにペットとしてイタリアン・グレイハウンド、ミニチュア・ピンシャー、ベドリントン・テリア、猫(雑種)、ヒョウモントカゲモドキ、ニホンアマガエル、グッピーを飼ってきている。
脚注
出典
“夏休みの自由研究を応援、8月19日に「こども写生・工作教室」” (Press release). 産経新聞 - 産経WEST. 4 August 2017.
“城東区のきらりヒト 区内できらり輝く活躍する人を紹介します 画家・井上 裕義さん” (PDF) (Press release). 城東区広報誌「ふれあい城東」. 1 December 2024.
“広報誌特集記事!2月号(城東区のきらりヒト 画家・井上裕義さん)” (Press release). 城東区広報誌「ふれあい城東」. 1 December 2024.
“星の光幼稚園 - 園について 施設案内「玄関に飾られている絵画のご紹介 - 井上裕義(いのうえ ひろよし)先生の大きな絵画が掛かっています」” (Press release). 星の光幼稚園.
外部リンク
- 井上裕義のページへのリンク
