二重和達-ベニオフ帯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 06:35 UTC 版)
「和達-ベニオフ帯」の記事における「二重和達-ベニオフ帯」の解説
中には、沈み込み帯が中程度の深さ(50kmから200km)で数十キロ離れた二つの平行な地震活動面になっている場所もある。この例としては本州が挙げられ、本州の下では和達-ベニオフ帯が30-40km離れた二本線になっているのを認める事が出来る。二重の和達-ベニオフ帯の全球での存在に関する研究は世界中の沈み込み帯に於いて盛んに行われている。 最上部での地震活動地は沈んでいくスラブの海洋地殻の中にあり、エクロジャイトを生むこの地殻の脱水作用が起因である。落ちていく中で上部マントルの部分での地震のメカニズムについては未だはっきりとしていない。二重の和達-ベニオフ帯の全球的遍在は一般的に沈み込み帯で起こっているプロセスである事を示している。脱水脆化を含むメカニズムの不安定化のいくつかは加水された橄欖岩の上部マントルでアンチゴライトや緑泥石が破壊される事で引き起こされ、スラブを線形にしている。地震波の観測によると、この二重の和達-ベニオフ帯が生まれる中程度の深さのマントルは水に乏しく、それによってスラブが直線状になると考えられている。
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