乗用車 (陸上自衛隊用)とは? わかりやすく解説

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乗用車 (陸上自衛隊用)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 09:35 UTC 版)

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乗用車(じょうようしゃ)は、陸上自衛隊および航空自衛隊の装備である。

納入区分

1:排気量2000ccで落札先が選定した一般型セダン[1][2]若しくはトヨタ・クラウンセダン スーパーデラックス[3]

2:排気量2500ccでトヨタ・クラウン ロイヤルサルーン若しくは日産・フーガまたはそれらに準じた高級乗用車[4]

2016年度までの仕様書による諸元

共通

調達時の仕様書によるが、2014年(平成26年)度以降はエアコンETCカーナビ・電動リアサンシェード等の付属装置取り付け[5][6]が必須条件として指定されている[7]

納入区分1

  • 全長:4690mm(4700以下)
  • 全幅:1690mm(1700以下)
  • 全高:1540mm(2000以下)
  • エンジン:V型6気筒
  • 排気量:2000cc
  • 燃料:レギュラーガソリン
  • その他:一般的にはクラウンセダンの場合はフェンダーミラー搭載車両となる。
  • 対象となる将官:副師団長・団長・補給処長・学校長等の俸給指定上、陸将補(二)たる将官

納入区分2

  • 全長:4990mm(5000以下)
  • 全幅:1990mm(2000以下)
  • 全高:1540mm(2000以下)
  • エンジン:V型6気筒
  • 排気量:2500cc
  • 燃料:レギュラーガソリン
  • その他:納入車両の特性上、一般的にはドアミラー搭載車両となる。
  • 対象となる将官:陸上幕僚長を含む陸将、方面幕僚長・旅団長の職にある陸将補[8]

2017年度以降の仕様書による諸元

納入区分1

  • 全長:4690mm(4700以下)
  • 全幅:1760mm以下(1760以下)
  • 室内:1170mm以上(全高2000以下)
  • エンジン:ガソリンエンジン若しくはハイブリッド
  • 排気量:1800または2000cc
  • 燃料:レギュラーガソリン
  • その他:路面状況及び前方の障害物・車両への追突防止機能搭載車両に限定
  • 対象となる将官:副師団長・団長・補給処長・学校長等の俸給指定上、陸将補(二)たる将官

納入区分2

  • 全長:4990mm(5000以下)
  • 全幅:1990mm(2000以下)
  • 室内:1170mm以上(全高2000以下)
  • エンジン:ガソリンエンジン若しくはハイブリッド
  • 排気量:2500cc
  • 燃料:レギュラーガソリンまたはプレミアムガソリン
  • その他:ハイブリッド車は方面総監以上に限る。
  • 対象となる将官:陸上幕僚長を含む陸将、方面幕僚長・旅団長の職にある陸将補[9]

仕様書指定の付属品

  • オートエアコン
  • ナビシステム(VICS方式)、後部座席にナビ連動のテレビモニター設置
  • ETC車載器
  • サイドバイザー
  • フォグライト
  • 電動リアサンシェード

他、調達時に指定されたもの

その他

  • 安全性能として滑りやすい路面の安定性能と衝突防止ブレーキ装置の搭載。
  • 区分1の場合、クラウンセダンが事実上納入条件に合わず2008年度納入分以降は対象から除外されているため、一般型セダン車両に随時変更になってきているが、シートは本革製やメーカーオプションだけでなく特注で組み込まれるものもあり、グレードも最上級仕様車が納入条件として組み込まれている。

特徴

  • 2000年(平成12年)度納入分より調達開始、これまで業務車3号で使用してきたトヨタ・クラウンセダンのグレード整理によりロイヤルサルーンシリーズがセダン型車種から分離[10]した事、予算縮減による業務車3号の納入条件が制限を受けた事により、将官が乗車する車両区分で入札している。
  • 将官専用としての指定を受けており、グレードも内局の政務官以上が乗車するものに準じたものとして訓令で指定された仕様になっている
  • グレードは2種類存在し、排気量2500ccが将若しくはそれに準じた職の階級にある者用、排気量2000ccを将補用[11]として納入されている。
  • オープンカータイプは観閲式、巡閲などで観閲官たる内閣総理大臣が乗車する[12]。なお、オープンカータイプの管理は中央業務支援隊車両科が管理している。
  • 2017年度調達分より、区分1にもハイブリッド車が対応可能となり、また全幅も上限として1760mm以下までに拡幅されたためにトヨタ・プリウス(W50型)やトヨタ・カローラセダン(E210型)も今後、納入されることとなる。

ギャラリー

脚注

  1. ^ 2016年現在、従来の乗用車・業務車3号等で納入されていたトヨタクラウンセダン・スーパーデラックスはガソリン車が製造されていないため、トヨタ・プレミオなどのセダン型車両のうち、納入条件に合う排気量2000ccの車両かつ内装・シート等も特注仕様かつ、ベースとなる車両そのもののグレードも最上級仕様車が落札先選定の上で納入されている
  2. ^ かつて、トヨタ・クラウン セダンの場合はグレードの仕様は最上級仕様車ではなく、デラックス仕様車等の中級グレード等でも納入条件に合致しており、同車スーパーデラックス・デラックス仕様車等が納入されていたが、現在のプレミオ等の場合は納入条件に対応出来るのが事実上最上級グレードのみである事から、内装・シート等を特注仕様として将官の乗車に相応しいものに変更し納入されている
  3. ^ 2008年度までの納入車両に限られており、現在は副師団長・将補職の補給処長・団長等専用として運用されている、幕僚監部の将補職(将補(一)の職を除く)や方面総監部幕僚副長はプレミオとされている
  4. ^ 原則として納入条件がトヨタ・クラウン ロイヤルサルーン向けとなっており、同車両が落札・納入されているが、納入年度によっては日産が落札した年度もあり、その場合はフーガが納入されている
  5. ^ 車種によっては標準装備とされているが、プレミオのように条件の一部が標準装備とされていない車種の場合は必要に応じてメーカーによる小規模改造で取り付けられている他、乗車する将官の区分によっては必要に応じて仕様書指定から除外される場合もある
  6. ^ 他に、仕様書に記載は無いが情報収集用として後部座席にはテレビが設置されているのが特徴、佐官が乗車する業務車3号等には設置されておらず、予算区分上乗用車のみの設置となっている
  7. ^ 電動リアサンシェードは業務車3号には必須条件とされていない
  8. ^ 便宜上、俸給区分として指定職1号以上が支給される者に事実上限定される
  9. ^ 便宜上、俸給区分として指定職1号以上が支給される者に事実上限定される
  10. ^ 170系ロイヤルシリーズに統合
  11. ^ 主に将補の部隊長や副師団長等
  12. ^ 通常、観閲式等で将官がオープンカーを使用しての巡閲を行ってはおらず、事実上総理大臣に限定されている

関連項目


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