不和合性の打破
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/30 05:46 UTC 版)
自家不和合性を示す種の自家受粉(同一個体又はクローン内の受粉)や異種間の受粉などにより花粉と柱頭間に何らかの不和合性が存在する場合、花粉管が胚珠に到達する前に伸長を停止してしまう場合がある。自然界においては、遺伝的多様性の維持や種形成上合理的なことであるが、人為的な育種(品種改良)を試みる上では大きな支障となる。不和合性の生じる要因は極めて多様であるため、それを回避する手段も様々である。たとえば、柱頭上に存在する阻害物質等により不和合性が生じる場合、花柱の柱頭部を切断後、裂いた花柱に花粉を挟む方法、蕾や花が老化した時点で人工授粉する方法、花の組織を無菌培養し、胚珠を露出させて直接受粉する方法などが試みられている。
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