ヴュイエのドサージュ理論
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「競走馬の血統」の記事における「ヴュイエのドサージュ理論」の解説
フランスの退役軍人ジャン=ジョゼフ・ヴュイエ大佐(Jean-Joseph Vuillier)が1920年代の著書『競走馬の合理的配合(Les Croisements rationnels dans la race pure)』で提唱した理論。ゴルトンの法則の発展系といえる。サラブレッドの祖先を12代前まで遡り、12代前を1ポイント、11代前を2ポイント…2代前を1024ポイント、1代前を2048ポイントとし、あらかじめ選んだ「シェフ・ド・ラス(chefs-de-race、純血種の長)」と呼ばれる16頭の過去の重要な馬が、血統表中に出現するポイント値を計算する。そして16頭のポイント値がある理想的な分布(スタンダード・ドサージュ値)になるように配合を決めるとよいとされる。ヴュイエの理論はアガ・カーン3世の生産牧場で実践されて一定の成果を収めたとされる。12代遡ると登場する祖先は8192頭に及び、計算作業が大変煩雑であるし、理論の発表から50年以上が経過して世代交代が進み、ヴュイエが考えた理想的な分布は適用できなくなっていることから、当時の理論をそのまま現在も用いることはまずない。現在は改良されたドサージュ理論(次項)が一般に用いられる。詳細はドサージュ理論を参照。 シュフ・ド・ラスに含まれる繁殖馬(ポカホンタスのみ牝馬)およびそのスタンダード・ドサージュは以下の通り。 バードキャッチャー(288) タッチストン(351) ポカホンタス(313) ヴォルテール(186) パンタルーン(140) メルボルン(184) グラディエーター(95) ベイミドルトン(125) ストックウェル(340) ニューミンスター(295) セントサイモン(420) ガロピン(405) アイソナミー(280) ハンプトン(260) ハーミット(235) ベンドア(210)
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