ヴォーカル収録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 00:43 UTC 版)
「ヒーローズ (デヴィッド・ボウイの曲)」の記事における「ヴォーカル収録」の解説
ボウイのヴォーカルはセッション・ミュージシャンの多くがベルリンを去った後に収録され、ヴィスコンティ考案による「マルチ・ラッチ」システムは音量をコントロールする録音技術であるゲーティングが独創的に誤用された。ヴォーカル収録には3本のマイクが使用され、ボウイから9インチ離れた位置に1本、20フィート離れた位置に1本、50フィート離れた位置に1本設置された。それぞれのマイクは、次のマイクが起動されるとミュートされる。音楽が盛り上がるにつれ、ボウイはゲート効果に打ち勝つために声量を上げて歌うことを余儀なくされており、曲が進むに連れてより熱のこもったヴォーカル・パフォーマンスに繋がることとなった。ジェイ・ホッジソンは次のように評している ボウイのパフォーマンスはより多くのアンビエンスが彼の表現に入り込むにつれて真に激しさを増してゆき、最後の一節では聞こえるように叫ばなければならない。(中略)実際、ボウイが聞こえるように叫べば叫ぶほど、ヴィスコンティのマルチ・ラッチ・システムは彼のヴォーカル・トラックをミックスの後方に押しやり、ボウイの運命的な恋人たちの状況の厳しいメタファーを作り出しているのだ。
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