ワールドライン_(フランスの企業)とは? わかりやすく解説

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ワールドライン (フランスの企業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 08:17 UTC 版)

ワールドライン
Worldline S.A.
種類 株式会社
市場情報 EuronextWLN
本社所在地 フランス
95870
River Ouest 80 Quai Voltaire, ブゾン
設立 1970年 (55年前) (1970)
業種 情報・通信業
代表者 Gilles Grapinet(CEO
主要子会社 インジェニコ・グループ
外部リンク 公式ウェブサイト
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ワールドラインフランス語: Worldline S.A.)は、電子決済プラットフォームの開発・運営企業。フランスブゾンに本拠を置き、世界25カ国以上に拠点を持つ。ユーロネクスト・パリ上場企業(EuronextWLN )。

沿革

ワールドラインの歴史は、主要株主のひとつであるアトスの沿革と重なる。1970年クレディ・アグリコルの前身企業の一つであるクレディ・リヨネが、データセンター子会社として設立したスリガ(Sliga)を起源とする[1]1972年にスリガはセゴス(Cegos)と合併しスリゴス(Sligos)が設立され、翌1973年に「スリゴスカード」と呼ばれるデビットカードによるキャッシュレス決済サービスを開始した[1]1996年にスリゴスは、Web分野に強みを持つテクノロジー企業のアクシム(Axime)により買収され[2]、この会社は2000年にアトス・オリジンとなったが、2004年6月、同社が買収により得た諸企業の決済事業がひとつの事業体に統合され、アトス・ワールドラインとなった[3]2010年8月、アトス・ワールドラインはインドのベンチャー企業のinfotekを買収した[4]2012年6月にはオランダの同業Quality Equipmentを買収した[5]

2013年9月、アトスは決済部門の分社化を発表[6]2014年6月、ワールドラインの社名でユーロネクスト・パリに株式を上場した[7]

2015年12月、オランダの同業PaySquareを買収[8]2017年7月、アメリカ合衆国の同業ファースト・データからバルト三国事業を買収[9]2018年11月、スイス証券取引所を運営するSIXグループが新たにワールドラインの株式の4分の1強を取得することと引き換えに、ワールドラインは同社の決済部門であるSIX Payment Services Europe S.A.を買収する取引が成立した[10]。分社化以来アトスがワールドラインの株式の過半数を保有していたが、2019年5月に株式の一部を売却、アトスの保有割合は2割未満に低下し最大株主の地位を降りた[11]2020年10月、世界最大の電子決済端末メーカーであるインジェニコ・グループの買収を完了し傘下とした[12]

中国台湾・インドなどのアジアや、ブラジルアルゼンチンなど南米にも現地法人を持ち事業を展開している。地域別での売上では、フランスが19%、ベネルクス3国が32%、スイスおよびドイツが15%であり、欧州外での売上は10%未満であるが、欧州地域における売上では最大手となっている[13]

日本との関係

子会社インジェニコ・グループの日本法人が東京にオフィスを持つ。また、ワールドライン本社はジェーシービー2014年5月に提携を結び(提携当時の本社はベルギーブリュッセル)、ヨーロッパにおけるJCBカードの顧客基盤拡大に協力している[14]

出典

  1. ^ a b Worldline reformule les paiements” (フランス語). Les Echoes (2017年2月2日). 2019年12月15日閲覧。
  2. ^ Axime Makes Offer For Rival Sligos” (英語). ニューヨーク・タイムズ (1996年10月31日). 2019年12月15日閲覧。
  3. ^ Atos Origin first half results for 2004” (英語). アトス (2004年9月8日). 2019年12月15日閲覧。
  4. ^ Europe’s card services company to buy Venture Infotek for $100 million” (英語). The Economic Times (2010年8月27日). 2019年12月15日閲覧。
  5. ^ Atos Worldline acquires Quality Equipment” (英語). telecom paper (2012年6月12日). 2019年12月15日閲覧。
  6. ^ Atos va filialiser ses activités de paiement et de transactions” (フランス語). Votre Argent (2013年2月22日). 2019年12月15日閲覧。
  7. ^ Success of Worldline’s Initial Public Offering” (英語). Worldline S.A. (2014年6月26日). 2019年12月15日閲覧。
  8. ^ WorldlineのPaySquare買収で欧州最大規模のプロセッサー誕生へ”. ペイメントナビ (2015年12月25日). 2019年12月24日閲覧。
  9. ^ France's Worldline to acquire First Data Baltic operations” (英語). atm Marketplace (2017年7月28日). 2019年12月15日閲覧。
  10. ^ SIX completes sale of SIX PAyment Services to Worldline” (英語). Finextra (2018年11月30日). 2019年12月15日閲覧。
  11. ^ Atos to pay investors with 23.4 percent stake in subsidiary Worldline” (英語). ロイター (2019年1月30日). 2019年12月15日閲覧。
  12. ^ Worldline welcomes Ingenico, creating a new world-class leader in payment services” (PDF) (英語). Worldline S.A. (2020年10月30日). 2020年12月22日閲覧。
  13. ^ H1 2019- Financial review and interim consolidated financial statements” (PDF) (英語). Worldline S.A.. 2019年12月15日閲覧。
  14. ^ JCB、ベルギー最大手アクワイアラ「Worldline」と提携”. ジェーシービー (2014年5月23日). 2019年12月24日閲覧。

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