ワラーヤの徴(しるし)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/15 20:34 UTC 版)
「ハイダル・アームリー」の記事における「ワラーヤの徴(しるし)」の解説
もう一つのアームリーの教説は、存在論的タウヒード( tawḥīd woǰūdī )が救世主(マフディー)の到来により証明されるだろうと信じるものである。ここでいう救世主は、アームリーによれば、お隠れ状態にある十二番目のイマーム、ムハンマド・ムンタザルである。アームリーの十二番目のイマームに関する思想は、先行する十二イマーム派の学者らの思想を踏襲するものである。ここでアームリーは、特に、アリーが世界のワラーヤの徴(しるし)であり、マフディー(隠れイマーム)こそが、預言者の時代のワラーヤの徴であると説いた。この点において、ハイダルは、崇拝する師、イブン・アラビーの教えを強く批判することを厭わなかった。イブン・アラビーは、イーサーが世界のワラーヤの徴(しるし)となると信じた。 また、ハイダルは、お隠れ状態になっている十二番目のイマームと、聖ヨハネの福音書の中で予告されている救い主(パラクレートス)との一体化にも寄与した。この一体化は、十二イマーム派の文脈では、預言が回帰するという意味合いの啓示と調和する。この啓示は換言すれば、今のお隠れ状態が終わり、ワラーヤの支配がいつまでも続くという啓示である(真実と聖霊への信仰)。この一体化は、フィオーレのヨアキムによる聖霊支配と預言者による永遠の福音(の概念)が西方より知られるようになったことと深い関係がある。
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